スバルは2月22日、富士スピードウェイにて2021年のSUPER GT シリーズに参戦する新型SUBARU BRZ GT300のシェイクダウンお披露目を行なった。
車体には、これまで同様ブルー基調のカラーリングながら、ブラックのスペースを効果的に加え、
さらにSTIブランドを象徴するチェリーレッドのラインが目を引く。
ブリーフィングでは、STIの平岡泰雄社長が挨拶。2021年のSUBARUモータースポーツの概要を紹介した。メインとなるSUPER GTでは、新型BRZ GT300を投入し、シリーズチャンピオンを目指すと力強く宣言。
しかし、昨年拡大するコロナ禍により参戦を中止することになったニュルブルクリンク24時間レースへの出場は、2021年も一旦見送りとするという発表があった。平岡社長は、「今後参戦が叶う状況になり次第、改めて検討いたします」と含みを持たせている。
全日本ラリー選手権については、2021年もSUBARU WRX STIで出場する新井敏弘氏、昨年史上最年少でチャンピオンとなった新井大輝氏、鎌田卓麻氏を引き続き支援し、全国のSUBARU特約販売会社のメカニックを各チームに参加させるプログラムを実行。また、TOYOTA GAZOO RACING 86/BRZレースには、これまで同様CGロボットレーシングチームからSUBARU BRZで出場する2020年のチャンピオン久保凜太郎氏、手塚祐弥氏をサポートする。
また平岡社長は、最後に付け加える形で、「将来のモータースポーツ電動化に向けた取り組み」について「具体的な施策については語れることはまだない」、としながらも、「来るべきモータースポーツ電動化の時代を迎えても、STIらしさを失わず、ファンとのコミュニケーションを大切にすることは不変です」、と語った。準備は着々と進んでいる、とも話す。
続いて新型SUBARU BRZ GT300の車両概要について、2021年シーズンからSUPER GTプログラムの総監督となるSTIの小澤正弘氏は、「ニューマシンは、これまで築いたBRZ GT300の競争力をベースに、正常進化を遂げたマシンです。パワーユニットの性能についてはこれまで同様ですが、課題だった燃費向上を目指して日々努力しています。新型BRZ同様のノーズ部分、ダックテール部分はレースカーにおいても空力的に良い効果をもたらせてくれそうです。その他、コクピットの操作性の改善などにも相当のこだわりを持って仕上げました。昨年見せたような速さと粘り強い走りで、シリーズチャンピオン獲得を目指したい」と語った。
また、ドライバーの井口卓人氏は、「僕たちドライバーが最も感じていることは、今年のBRZはとにかくカッコいい。ファンの皆様の期待は大きいと思いますが、それにきちんと応えていきたいし、良い成績を上げてファンの皆様と一緒に喜び合いたいです」とコメント。山内英輝氏は、「残念ながら去年は1勝もできなかったですが、今年は新しいマシンを得て、チャンピオンが取れるようがんばります。ニュル参戦が一旦見送りとなりましたが、多くのファンの皆さんが待ち望んでいることなので、なんらかの理由で参戦できるようにならないかと祈っています」と語った。
また、昨年はSUPER GTレースの多くが無観客で実施され、その他のファンイベントも多くがキャンセルとなって活躍の場が少なかったSUBARU BRZ GT GALSの「BREEZE」のメンバー4名が登場し、挨拶した。メンバーの津田知美氏、あやきいく氏、平野杏梨氏は続投、新メンバーとして須藤セリナ氏が加わった。