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2019年9月27日【テクノロジー】

スバル、トヨタとの新たな業務資本提携でトヨタ関連会社へ

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタとスバル・ロゴ

 

トヨタ自動車とスバル(SUBARU)は、両社の長期的提携関係のさらなる発展・強化を目指し、9月27日、新たな業務資本提携に合意した。

 

今回トヨタは、資本提携に関して、スバルへの出資比率を議決権比率20%に達するまで引き上げる。これにより、スバルはトヨタの関連会社となる見込み。一方、スバルもトヨタの株式を取得する。

 

両社は、2005年の業務提携の合意以来、スバルによるトヨタ車両受託生産や、トヨタからスバルへの車両供給、ならびにFRスポーツカー「TOYOTA 86」/「SUBARU BRZ」の共同開発などの協業に取り組んできた。

 

また、今年6月にはスバルのAWD(全輪駆動)技術とトヨタの電動化技術を活用した、EV専用プラットフォームおよびEV車両開発にも取り組むことで合意している。

 

両社は、各々のブランドの独自性を尊重しつつ、次のステージに向け、関係をより深いものに発展させ、結び付きを強化。CASE時代においても「走る愉しさ」を追い求め、力を合わせ、これまでのトヨタ、スバルを超える、もっといいクルマづくりを目指すとしている。

 

 

[業務提携の内容]

 

1)これまでのトヨタ、スバルを超える、もっといいクルマづくりの追求

 

①両社の強みを持ち寄り、最高に気持ちの良いAWDモデルを共同で開発。

 

②TOYOTA 86/SUBARU BRZ 次期モデル共同開発。

 

2)100年に一度の変革期を生き残るための協業拡大

 

①Crosstrek Hybrid(*1)に続き、他のSUBARU車へもTHS(トヨタハイブリッドシステム)の搭載を拡大。

 

②コネクティッド領域での協調、自動運転分野での技術連携。

 

*1:現在、北米市場のみ展開。Crosstrekは日本名 SUBARU XV

 

 

[資本提携の内容]

 

<トヨタによるスバル株式の取得>

 

■取得株式数

 

議決権比率20%に達するまでの株式数(2019年3月31日現在では24,289,500株(議決権比率3.17%))。

 

なお、本業務資本提携に基づく、トヨタによるスバル株式の取得により、トヨタの議決権比率は現状の16.83%から20%以上となり、スバルはトヨタの関連会社となる見込み。

 

■取得方法

 

市場買付け及び/又は相対取引を通じた買付け。

 

■取得時期

 

競争当局の承認が得られ次第取得予定。

 

<スバルによるトヨタ株式の取得>

 

左記のトヨタによるスバル株式の取得に要した金額と同額(800億円を上限とする)に相当する株式数。

 

■取得方法

 

市場買付け及び/又は相対取引を通じた買付け。

 

■取得時期

 

競争当局の承認が得られ次第取得予定。

 

 

 

今回の合意に際して、トヨタの豊田章男社長は、以下のように話している。

 

「100年に一度の変革の中、今後CASEの進展によってクルマの在り方が変わっても、『走る愉しさ』はクルマの本質であり、しっかりと守り続けるべきものだと思います。
 私自身もラリーストであり、インプレッサで練習に励んでいた経験などから、スバルの素晴らしいAWDの技術を肌で感じてきました。また一方で、我々トヨタもWRCなどを通じAWDの技術を必死に磨いています。
 『走る愉しさ』を追求してきた両社が、お互いの持つ強みを持ち寄り、更に関係を深めることで、CASEの時代に相応しい『もっといいクルマづくり』の可能性を追求していきたい」。

 

 

また、スバルの中村知美社長は、以下のように話している。

 

「当社とトヨタとの間には既に14年間におよぶアライアンスの歴史があります。その間、商品開発・生産・販売など各分野にて人的交流も含めた絆を深めてきました。
 ここまで築き上げた両社の関係をもう一段ステップアップさせることにより、CASEなどへの対応力を強めるとともに、お互いに技術を磨き合いながら、両社の共通の想いである『もっといいクルマづくり』を加速させます。これはスバルが提供する『安心と愉しさ』という価値を高めることであり、必ずやお客様にも喜んでいただけることと信じています」。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。