両社は同等の出資比率による合弁事業会社設立の可能性を検討中
ステランティスNVとCATL は11月21日(和蘭・アムステルダム)、欧州エリアに於けるステランティス製EVのためのLFPバッテリーセルと関連モジュールの現地供給で拘束力のない覚書 (MoU) の署名を取り交わしたと発表した。
具体的にはステランティス側が打ち出すの積極的な電動化戦略(Dare Forward 2030/デア・フォワード2030)を支援するため、両社は同等の出資比率での合弁事業設立の可能性を検討している。
このデア・フォワード2030とは、ステランティスが来たる2030年までに欧州で乗用車用BEVの販売構成比100%に。米国での乗用車と小型トラックのBEV販売構成比50%を達成する計画。
ステランティスは、少なくとも2038年までにカーボン ネットゼロ企業になることを目指しており、車両の電化に係る主要材料の安定した低炭素供給を確保するべく、様々なパートナーシップ構築を模索している。
そしうしたなか今回の覚書では、技術&製品提供に係る大胆なロードマップの構築と、バッテリーのバリューチェーンの強化策でCATL とステランティスの長期的な協力関係について概説されているという。
ステランティスはLFP電池の獲得で手頃さと耐久性を併せ持つEV提供を目指す
ステランティス側では、長い耐用年数と高い熱安定性を特徴とするLFP技術を得る事で、B+Cセグメントの乗用車、クロスオーバー、SUV領域で、手頃な価格で耐久性を持ち合わせるEV提供が実現することを目指す。
ステランティスのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、「今回のLFP電池の開発・製造の化学技術に係るCATLとの覚書は、欧州に於ける一般消費者の移動の自由を守りたいとする当社の長期戦略の重要な戦略のひとつです。
CATLは同分野の世界的リーダーであり、今後は当社と協力して、購入し易く、利用し易いバッテリーを当社の顧客に提供できるよう、2038年までのカーボンネットゼロを目指す当社の目標達成を支援してくれることに感謝する」と述べた。
一方で、CATLの会長兼ゼネラルマネージャーのロビン・ゼン氏は、「ステランティスとの協力関係を新たなレベルに引き上げることができて大変嬉しく思います。
ステランティスとの長年の協力関係を踏まえ、我々の専門知識と提供製品が、カーボンニュートラルに係る目標を目指す双方の歩みで確かな一歩になることと信じています。
私たちは、世界的なエネルギー転換の流れを促進するべく、より競争力が高く、持続可能なソリューションを提供することに今後も専念していきます」と話している。