ソニーコンピュータサイエンス研究所(以下、ソニーCSL)は、国内初の支所となる「京都研究室」を4月1日(予定)、京都市に開設する。
京都研究室の開設により国内外の優秀な研究者へ参画機会を提供し、新たな体制での価値創造を目指す。
京都研究室では、「テクノロジーの進化でもたらされる効率化や自動化は人々の生活に利便性や充足感を提供する一方、その未来には金銭的、物質的に満たされるものにはとどまらない『ゆたかさ』も追求できる」とのソニーCSLの考えの下、「人類の精神性のゆたかさに貢献する」を価値の中心に据えた研究を進める。
具体的には、現在の主要研究テーマの一つである創造性を含めた人間の能力拡張を目指すヒューマン・オーグメンテーション(Human Augmentation)の研究を、東京の研究所と分散、協調的に進めていく。
また、京都を含めた関西圏ならではの文化的特性や有形無形資産、人材などを考慮すると共に、さまざまな文化的背景を持つ産官学機関の関係者とも連携しながら普遍的なサイエンスを探求するとしている。
京都研究室開設に際して、ディレクターの暦本純一氏は、以下のように話している。
「効率化や利便性が達成された先に、我々が真に希求するものは何でしょうか。日本語の『ゆたかさ』には、経済的あるいは物質的なものにはとどまらず、高い次元での充足感、精神的な余裕、自然との共生、秩序や静けさへの敬意が含まれています。
情報技術の進展は、世界のどことでも接続できる便利さを作り出すと同時に、ここにしかないという価値の再認識をもたらすでしょう。そのような観点から、ソニーCSL京都では未来のゆたかさに貢献する研究を展開していきたいと考えています」。
また、ソニーCSLの代表取締役社長 北野宏明氏は、以下のように話している。
「ソニーCSLは1988年に東京が、1996年にパリ支社が設立されてからも一貫して「人類の未来のための研究」を行うと標榜し、そのための最先端の研究開発とその社会への実装を推進しています。それは、各々の研究者の価値観、人生観、世界観の反映でもあります。
研究とは、未来を作ることであり、「作るべき未来」に関する深い洞察が必要です。今回新たに京都が研究活動の場に加わることにより、既存拠点とは違った形で、あるいは相互に共振、作用しながら人類の可能性にチャレンジしていくことを期待しています」。
[研究拠点概要]
– 拠点名:株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 京都研究室(ソニーCSL 京都)
– 所在地:京都府京都市下京区本燈籠町13-1
– 開設:2020年4月1日(予定)
■ソニーコンピュータサイエンス研究所:https://www.sonycsl.co.jp/