双日は、炭素繊維製構造物を製造する米国のスタートアップ企業「アイソトラス社(IsoTruss)による第三者割当増資を引き受けて出資し、アジアを中心に通信インフラ事業の拡大を加速する。
アイソトラス社では、炭素繊維強化プラスチックなど複合材料を用い、格子構造により原料使用量を減らし、他の炭素繊維構造物と比較しても軽量で、原料費が削減できる構造物を独自設計し、通信タワーなどを製造している。
同社が製造する構造物は、従来の鉄製タワー部材と比較し、「軽量」「運搬・据付が容易」「優れた耐腐食性・数十年超の耐用年数」といった特長を備え、ライフサイクルコストにおいて圧倒的な優位性を発揮。アジア地域で懸念される台風によるタワーの倒壊などの耐災害性の強化や、塩害が発生しやすい沿岸部や運搬が容易でない島嶼部などでの利用に加え、5G普及によって需要が膨らむ都市部でのルーフトップ型タワーやモノポールへの利用も期待できると云う。
双日は、アイソトラス社への出資により、アジア地域での同社製品の独占販売権を取得。アジア生産拠点の設立を見据えつつ、競争力のある通信タワーを提供することで、携帯通信事業者や通信タワー事業者とのパートナーシップの構築を図る。
また、昨年11月ミャンマーで事業参画した通信タワー事業(※)との相乗効果を図り、人口およびデータ通信量が増加の一途をたどるアジア地域を中心に、拡大する通信インフラ需要への貢献に努めていくとしている。
※双日による2019年11月15日付ニュースリリース「双日、ミャンマーで通信インフラ事業に参画」:https://www.sojitz.com/jp/news/2019/11/20191115-02.php
[アイソトラス社概要]
– 会社名:IsoTruss,Inc.
– 設立:2015年
– 所在地:1394 N Freedom Blvd, Utah USA
– 代表者:Nathan Rich(CEO)
– 事業内容:炭素繊維など複合材料を用いた独自の構造物の設計・製造
■IsoTruss:http://www.isotruss.com/