双日は12月8日、神奈川県川崎市で実証実験を進めている予約型デマンド交通サービスの運行エリアを拡大し、新たに新百合ヶ丘駅周辺で「チョイソコかわさき しんゆりエリア」事業として12月20日から実証実験を開始する。
全国のタクシー運転手の平均年齢が60歳を超え、運転手不足によるバス路線の減便や廃止が増加する中、川崎市でも路線バスの減便が進んでいる。
今後は市街に於いても、現在の路線バスネットワークの維持が困難となることも見込まれるため、川崎市は市内の重複する路線の整理や利用者数に応じた路線の再編など、バス路線の一層の効率化に向けた取り組みを進めている。
そうした中、双日と川崎市を含む複数企業体は、運転手不足への対応や路線バスを補完する新たな交通手段の一つとしてデマンド型乗合交通サービスの実証実験を国土交通省の採択を受けた共創モデル実証プロジェクトとして進める。
今回の実証は、先に2022年11月2日から実証実験を開始した川崎市中原区、及び高津区の武蔵小杉の一帯に続き、傾斜の多い地域である麻生区の新百合ヶ丘エリアで行うもの。川崎市では2例目の実証実験となる。
その目的は、新百合ヶ丘駅周辺の住民を対象に次世代の交通手段としてデマンド
交通型乗合交通サービスの事業性を検証するもので、タクシーやバスなどの既存の公共交通機関と協力して、新百合ヶ丘駅周辺の利便性の向上と混雑解消に貢献することを目指している。
双日では、「運行事業を通じて収集した利用ニーズや乗降データをもとに、幅広い事業ネットワークとDXを駆使した新たなヒトの移動やモノの輸送のサービスによる地域活性化ビジネスのプラットフォーム構築を進め、MaaS事業の展開を加速していきます。
これまでも川崎市に於いては、2023年1月~3月にデマンド交通〝チョイソコしんゆり〟を運行していましたが、今回、当社(双日)が独自運行開始する〝チョイソコかわさき しんゆりエリア〟とは異なる路線となります。
〝チョイソコしんゆり〟の停留所、会員登録情報やクーポンなどは〝チョイソコかわさき しんゆりエリア〟では利用できませんので、ご留意下さい」と話している。
実証の概要
運行期間:2023年12月20日(水)~2024年2月29日(木)
予約受付開始:2023年12月18日
対象地域:神奈川県川崎市 新百合ヶ丘駅周辺(主に向原、千代ヶ丘、細山、王禅寺東)
対象者:全年齢(利用時には会員登録が必要)