空飛ぶクルマを開発する「SkyDrive」と、自動車・航空業界、スタートアップ関係の若手メンバーを中心とした業務外有志団体「CARTIVATOR」は、日本初となる「空飛ぶクルマ」の有人飛行試験を、昨年12月に開始した。
SkyDriveは、CARTIVATORメンバーを中心に発足した「空飛ぶクルマ」の開発・製造・販売を行うスタートアップ企業で、両者は現在、空飛ぶクルマを共同開発している。
空飛ぶクルマは、正式名称を「電動垂直離着陸型無操縦者航空機」といい、電動化、完全自律の自動操縦、垂直離着陸が大きな特徴。
既存の航空機に比べて低コスト・低騒音、かつ離発着場所もコンパクトになるため、日常的な空の移動を実現する新たなモビリティとして、現在、世界各国で開発が進められている。
また、次世代産業の1つともされ、その市場規模は、2040年にはグローバルで150兆円に達すると予測(Morgan Stanley調査/※1)されている。
日本では、2018年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、経済産業省・国土交通省によって、2023年の事業開始、2030年の本格普及に向けたロードマップ(※2)が制定され、都市部でのタクシーサービス、離島や山間部の新たな移動手段、災害時の救急搬送などにつながるものとして期待されている。
SkyDriveとCARTIVATORは、昨年5月、豊田市と「新産業創出へ向けた「空飛ぶクルマ」開発に関する連携協定」を締結。それに伴い、1万平米の開発拠点、なかでも日本最大級の屋内飛行試験場が使用できるようになり、開発スピードを格段に高める事が可能となった。
今回開始した飛行試験では、飛行高度 ・飛行形態 ・フェール状態 ・緊急着陸等、様々なケースを策定し、徐々に複雑な動作/飛行をさせながら、安全性検証・操作確認・飛行実績を重ね、屋内での飛行試験を経て、屋外飛行試験許可を取得する計画だと云う。
両社は、今回の有人飛行試験を安全に最大限の注意を払い遂行し、2020年夏のデモフライト、及び2023年の販売開始に繋げ、新たなモビリティ社会の創造に貢献していくとしている。
※1:https://www.morganstanley.com/ideas/autonomous-aircraft
※2:https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181220007/20181220007.html
[SkyDriveの概要]
– 会社名:株式会社SkyDrive
– 設立:2018年7月
– 代表者:代表取締役 福澤知浩
– 所在地:
・東京オフィス:東京都新宿区
・豊田テストフィールド:愛知県豊田市足助地区
・豊田R&Dセンター:愛知県豊田市挙母町2-1-1豊田市ものづくり創造拠点SENTAN
– 事業内容:
空飛ぶクルマ、カーゴドローン(※3)の開発。カーゴドローンは昨年12月に予約販売開始。空飛ぶクルマについては、今年夏のデモフライトを、2023年の販売開始を予定している。
※3:https://www.skydrive.co.jp/pages/3434866/drone
■SkyDrive:https://www.skydrive.co.jp/