昭和シェル石油は、東京電力グループのベンチャー企業「TRENDE」への出資を行った。
今回の出資は、昭和シェル石油、東京電力ベンチャーズ、Dubai Electricity and Water Authorityの3社によるもので、出資を通じて、電源の分散化を加速させるブロックチェーン技術(※1)を活用したP2P(※2)電力取引の早期実現を目指す。
現在、国内の電力供給システムは、再生エネルギーの普及により従来の大規模集約型から個人や企業が電源を保有する分散型への移行期にある。
P2P電力取引は、電源所有者と電力消費者間の電力の直接売買を可能にし、将来的には、電力消費者が地元の企業や個人から電力を購入し、再生可能エネルギー電源を選択するなどといったことをシステム上で可能とする。
昭和シェル石油は、既存の太陽光・電力小売・発電事業において培ってきた経験・ノウハウを基礎に、新たなビジネスモデルの確立に向け準備を推進。
分散型エネルギーシステムの開発により、家庭の太陽光パネルに関連するサービス拡大と、家庭における固定価格買取制度(FIT)終了後の余剰電力の活用促進を図る。
同社は今後も、他社とのパートナーシップを通じて、先進性の高い事業分野やテクノロジーの開発に積極的に参入し、エネルギーソリューション事業の柱である電力事業ならびに、太陽光事業とのシナジーを追求することで再生可能エネルギーの更なる拡大と分散型エネルギー社会の実現に貢献していくとしている。
※1:金融取引などの記録をコンピューターのネットワーク上で管理する技術の一つ。インターネット上の複数のコンピューターで取引の記録を互いに共有し、検証し合いながら正しい記録を鎖(チェーン)のようにつないで蓄積する仕組みで「分散型台帳」ともいわれる。記録を共有し、検証し合うので、記録改ざんや不正取引を防ぐことができ、安全性・信頼性が高いことから様々な分野での利用・開発が進められている。
※2:Peer to Peerの略。ネットワーク上に存在する端末(コンピューター)を相互に直接接続し、データを送受信する通信方式のこと。
[TRENDE株式会社について]
– 設立:2017年8月
– 住所:東京都千代田区東神田1-16-7
– 資本金:4億500万円
– 事業内容:小売電気事業
– 増資後の主な株主:
東京電力ベンチャーズ
昭和シェル石油
Dubai Electricity and Water Authority
※上記3社に対してTRENDEは、総額7億3000万円の第3者割当増資を実施する。
■TRENDE:http://trende.jp/