本田技研工業(ホンダ)は7月27日、同社の米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーターとBMWグループ、ゼネラルモーターズ、ヒョンデ、キア、メルセデス・ベンツグループ、ステランティスの計7社が、北米での電気自動車(EV)の普及加速を目指し、米国とカナダに於いてEV用高出力充電網を新たに構築する合弁会社の設立に合意したことを発表した。7社は、関係当局の承認を経て年内の会社設立を目指すとしている。
米国では、2030年にはEVの販売比率が50%を超えると見られているが、EVの普及拡大には、信頼性の高い充電インフラの整備が課題となっていると云う。
その解決のため、アメリカン・ホンダモーターとBMWグループ、ゼネラルモーターズ、ヒョンデ、キア、メルセデス・ベンツグループ、ステランティスの7社は、EV用の高出力充電網を新たに構築する合弁会社を設立することで合意。
米国で最初の充電ステーションを、来年夏に開設し、大都市圏や主要幹線道路沿いから順次充電網を拡大し、米国とカナダで少なくとも3万基の充電器を設置することで、EVユーザーが利用しやすい高出力充電網の展開を目指す。
ステーション内には、あらゆる自動車メーカーのEVの充電ができるよう、CCS(※1)やNACS(※2)といった充電規格に対応する高出力のDC充電器を複数設置。使用する電力には、環境に配慮した再生可能エネルギーのみで賄う予定だと云う。
[設置する充電ステーションの特徴]
・充電ステーションは、利便性の高い場所に設置し、日除けの屋根やトイレを併設。飲食・物販サービスも提供する。また、より充実したサービスを提供するフラッグシップ型の充電ステーションも一部展開。
・充電の予約や決済などは、合弁会社に参画する自動車メーカーの車載システムやアプリを通じてシームレスな利用を可能とする。
・プラグ&チャージ(※3)技術も活用するなどし、質の高いEV充電サービスを提供していく。
※1:Combined Charging System
※2:North American Charging Standard
※3:車両に充電ケーブルのプラグを差し込むだけで、自動で認証・充電・課金が行われる機能。