佐川急便は11月11日、神奈川県相模原市、日本GLPと、「災害時における救援物資の受入れ及び配送等並びに救援物資受入れ拠点の設置等に関する協定」を締結したことを発表した。
協力協定により、地震、風水害その他による災害発生時、あるいは発生の恐れがある場合に、日本GLP、相模原市、佐川急便の3者で連携し、災害対応の体制を迅速に整える。相模原市の要請により、日本GLPが高いBCP機能を有し災害に強い物流施設の倉庫および一部の共有スペースを提供するとともに、佐川急便が輸送に関わる総合的な業務を担うことで、救援物資のよりスピーディーな輸配送に貢献。相模原市は、災害や物資調達の状況、被災者のニーズに応じて、倉庫、荷役、配送業務の一括した協力を受けることにより、円滑な支援業務が可能となる。
相模原市は、災害時に備え、非常用発電設備や防災備蓄倉庫等を整備し、社会情勢の変化に応じて備蓄物資を拡充するなど、避難所機能の強化を図ってきた。また、自然災害などから市民の生命と身体を守るため、自助・共助の取り組みを促進し、地域防災力を高めるとともに、民間事業者との災害応援協定の締結をはじめ、他自治体や関係機関との連携を強化するなど、災害に強いまちづくりを推進している。
佐川急便は、東日本大震災、熊本地震などの災害において、物資の輸送を中心に支援活動を行ってきた。佐川急便の事業継続対策の中心は24時間以内に緊急支援物資輸送体制の確立と速やかな実施、そしてサプライチェーン(宅配便サービス)を維持すること。全国31の自治体・団体と地方創生の推進に資する地域包括連携協定を締結、全国100の自治体や行政機関、団体と災害協定を締結することで、地域との連携を強化し顔の見える関係づくりを推進している。
日本GLPは、社会インフラでもある先進的物流施設のデベロッパーとして、「止めない物流」をかかげ、BCPに注力した施設の開発・運営を取り進めてきた。また、地域の人々、地域コミュニティとの共生を実現する施設を開発してきた。そうした共生の大きな柱の一つとして、物流施設を災害時に利用してもらう取り組みを位置付けており、全国10の自治体と災害協定を締結している。