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2020年11月27日【トピックス】

自転車からのあおり運転、7人に1人が被害経験

NEXT MOBILITY編集部

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au損害保険(本社:東京都港区、代表取締役社長:山田隆章、以下、au損保)は11月27日、全国の車両運転者(自動車・バイク・自転車利用者)の男女1,500人を対象に行った、自転車によるあおり運転に関する調査結果を発表した。

 

 

近頃、あおり運転が社会問題になっている。相次ぐあおり運転をきっかけに、2020年6月30日に施行された改正道路交通法により、あおり運転に対する罰則が規定され「妨害運転罪」として厳しく取り締まられるようになった。改正道路交通法では、自動車やバイクはもちろん、自転車が他車両(自動車・バイク・自転車)に対してあおり運転をすることも新たに罰則の対象となった。

 

 

そこで自転車向け保険を取り扱うau損保は、自動車・バイク・自転車などの車両運転者に対して、自転車からのあおり運転被害や、あおり運転を見たことがあるか、またどのような行為を受けたのかなどを調査を行なった。

 

※自転車によるあおり運転とは、「逆走して進路をふさぐ」、「不要な急ブレーキ」、「車間距離の不保持」、「急な進路変更」、「危険・無理な追い越し」、「執拗にベルを鳴らす」、「横から幅寄せをする」の7項目。

 

 

■自転車によるあおり運転の罰則化「知らない」 42.9%

 

全国の車両運転者の男女1,500人に、6月30日から自転車によるあおり運転が処罰の対象になったことを知っているかどうかを尋ねたところ(単一回答)、「知っている」57.1%(856人)、「知らない」42.9%(644人)という結果になった。自転車によるあおり運転が処罰の対象であることについて認知は進んでいるものの、まだ40%以上の人が知らないという結果であった。
また、全国の車両運転者の男女1,500人に、自転車によるあおり運転を見たことがあるかどうかを尋ねたところ(単一回答)、「ある」が23.1%(346人)、「ない」が76.9%(1,154人)となった。

 

 

■自転車からのあおり運転「被害経験がある」 13.9%

 

全国の車両運転者の男女1,500人に、自身が自転車からあおり運転を受けた経験があるかどうかを尋ねたところ(単一回答)、「ある」が13.9%(209人)、「ない」が86.1%(1,291人)となった。

 

自転車からあおり運転を受けたことがあると答えた車両運転者209人に、あおり運転を受けたきっかけを尋ねたところ(自由回答)、「自身の走行スピードが遅かった」10.5%(22人)、「自身が車線変更や追い越しをした」6.7%(14人)、「自身がクラクションを鳴らした」3.3%(7人)、と、きっかけになった可能性のある行為を認識する回答がある一方、「信号待ち、一時停止」4.3%(9人)、「きっかけが分からない」36.4%(76人)といった身に覚えのない理由であおり運転を受けた人も合わせて40.7%(85人)いることが分かった。
また、自転車からあおり運転を受けたことがあると答えた車両運転者209人に、あおり運転の対処法を尋ねたところ(自由回答)、「すぐに逃げた」、「警察へ通報した」、「無視した」といった意見が多数あった。

 

 

■自転車からのあおり運転 主な被害内容は「急な進路変更」や「危険・無理な追い越し」など

 

自転車からあおり運転を「受けた経験がある」、もしくは自転車によるあおり運転を「見たことがある」と答えた車両運転者375人に、その具体的な内容を聞いたところ(複数回答)、「急な進路変更」が53.6%(201人)でトップとなった。次いで「危険・無理な追い越し」40.8%(153人)、「車間距離の不保持」38.4%(144人)、「不要な急ブレーキ」27.2%(102人)、「横から幅寄せをする」25.3%(95人)、「執拗にベルを鳴らす」24.3%(91人)、「逆走して進路をふさぐ」20.8%(78人)と続く。より具体的な回答として以下のような被害も寄せられている。

 

・一時停止で止まったら、後ろから来た自転車の男性にしつこくベルを鳴らされた(福岡県・50代男性)
・シティサイクルに乗る男性に、車間距離を詰められ追いかけられた(京都府・20代男性)
・スポーツバイクに乗る男性が、車道の中心を走って進路を妨害していた(愛知県・50代女性)
・自転車走行区分のある歩道で左端をゆっくり走行していたところ、後ろからベルを鳴らされその後幅寄せされ睨まれた(東京都・40代男性)

 

 

 

今回の調査では、自転車によるあおり運転が罰則化されたことは、認知は進んでいるものの、まだ40%以上の車両運転者に認識されていないことが分かった。また自転車からあおり運転を受けた経験がある人も一定数おり、具体的には「急な進路変更」や「危険・無理な追い越し」といった被害内容が多く挙がっている。
あおり運転は重大な交通事故にもつながり得る極めて危険な行為だ。また、意図せずとも自身の運転が妨害運転罪に抵触してしまうこともあり得るだろう。あおり運転の加害者にはもちろん、被害者にならないためにも、自転車利用の際には、交通ルールやマナーをしっかり認識した上で運転する必要がある。

 

 

■自転車によるあおり運転について解説したページ
https://www.au-sonpo.co.jp/pc/lp_aori/

 

 

【調査概要】※au損保調べ
– 調査方法:インターネットによるアンケート調査
– 対象者:自動車、バイク、自転車運転者
– 対象地域:全国
– 回答者数:1,500人
– 実施時期:2020年10月6日~2020年10月10日
・n=母集団のデータの数
・本調査では小数点第2位以下を四捨五入。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。