公益財団法人自然エネルギー財団は9月6日、駐日デンマーク王国大使館の協力を得て、虎ノ門ヒルズフォーラムに於いて自然エネルギーの大量導入を実現する電力システムと市場についてのセミナーを開催した。( 坂上 賢治 )
登壇者にデンマーク・エネルギー庁のクリストファー・ベッツァウ長官を筆頭に、国内外の専門家を会場に招き、日本とデンマーク両国が変動型自然エネルギーの市場統合に向けた課題と解決策を相互に共有する事を目的に開催された。
セミナーの具体的内容では、1970年代の第一次石油ショック当時、日本と同じようにエネルギーのほとんどを輸入化石燃料に依存していたデンマークが自然エネルギー開発と省エネルギーに大きく舵を切って以降、今や変動型自然エネルギーで既に電力の50%を賄い、100%自然エネルギーを目指す同国の送電網運営技術、電力市場、熱や交通も含めたセクターカップリングなど、様々な手法で、変動型の自然エネルギーの大量導入に成功した柔軟な取り組みが披露された。
プログラム概要
[司会]スーネ・ストロム デンマーク王国大使館 上席経済外交担当官(エネルギー)
開会挨拶 (代読)
ピーター・タクソ-イェンセン 駐日デンマーク王国大使
オープニング
– デンマーク電力システムの柔軟性の発展とその役割:
風力・太陽光で電力の50%をまかなう統合ソリューション、100%の未来に向けた道筋
クリストファー・ベッツァウ デンマーク エネルギー庁 長官
– 100%自然エネルギーにむけた柔軟な送電網と電力システム
トーマス・コーベリエル 自然エネルギー財団 理事長
基調講演
– 日本の送電網の現在:変動型再生可能エネルギーの導入に向けて
大山 力 電力広域的運営推進機関 理事長
– 日本の電力市場:現状と次のステップに向けて
新川 達也 経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会 事務局長
パネルディスカッション「デンマークの知見から学ぶ」
[パネリスト]
– クリストファー・ベッツァウ デンマーク エネルギー庁 長官
– ピーター・マルクセン エナギーネット アソシエイテッド・アクティビティーズ シニア・ディレクター
– 岡本 浩 東京電力パワーグリッド株式会社 取締役副社長執行役員
– 新川 達也 経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会 事務局長
– 高橋 洋 都留文科大学 社会学科 教授
– 国松 亮一 一般社団法人 日本卸電力取引所 企画業務部長
– 木村 誠一郎 自然エネルギー財団 上級研究員
[モデレーター]大林 ミカ 自然エネルギー財団 事業局長
閉会挨拶
大野 輝之 自然エネルギー財団 常務理事
イベント詳細
日時2022年9月9日(火)15:30 – 17:30
共催:
・公益財団法人 自然エネルギー財団
・駐日デンマーク王国大使館