ルノー・日産自動車・三菱自動車の戦略的ベンチャーキャピタルファンドの「アライアンス・ベンチャーズ」は2月18日、中国に本社を置き、電気自動車(EV)用充電プラットフォームを手掛ける新興企業のパワーシェア社への投資を発表した。
パワーシェア社は、EV、充電スポット事業者、電力事業者をつなぐオンラインプラットフォームを提供。同クラウドベースシステムを通じて、充電スポット事業者は、EVからの電力需要量と電力グリッドの供給能力の監視を、また、EV利用者は、利用可能な充電スポットが見つけられる。
今回の投資は、北米、欧州、中国の新興企業を含む、アライアンス・ベンチャーズが実施した10件の直接投資に続くもので、パワーシェア社は、自動車業界向けに最先端の次世代システムを手がける新興企業、初期段階の技術開発、起業家などを支援する最も新しい取り組みとして、アライアンス・ベンチャーズの投資ポートフォリオに組み込まれる。
なお、アライアンス・ベンチャーズは、パワーシェア社への投資に関する金額等の情報を開示していない。
この投資に際して、アライアンス・ベンチャーズとオープンイノベーションを担当するアライアンス グローバル バイス プレジデントのフランソワ・ドーサ氏は、以下のように話している。
「パワーシェア社が持つ専門知識は、電動化分野でリーダーであり続けるというアライアンスの目的に合致するものです。
EVおよび新たなモビリティサービスの展開を促すには堅固なインフラネットワークを確立する必要があり、パワーシェア社の技術はその実現を後押ししてくれることを期待しています。
さらに同社が拠点を置く中国は、我々が戦略的ハブとして重視している市場でもあります。」
また、パワーシェア社の創業者兼CEOの朱 卓敏(イーサン・ズー)氏は、以下のように話している。
「電気自動車の充電に特化した技術系の新興企業として、パワーシェア社は国内外の自動車メーカー、充電スポット事業者、充電スタンドメーカーとの4年間の密接な連携を通じ、この分野で豊富な経験を積んできました。
アライアンス・ベンチャーズからの投資により、グローバルなeモビリティ事業の拡大、中核技術の開発、新たなビジネスモデルの探求をより広く、迅速に進めることが可能となるでしょう。」
[パワーシェア社について]
パワーシェア社は2015年に設立され、IoT技術をベースにeモビリティの分野で様々なサービスを展開し、充電プラットフォームとアルゴリズムをベースとした、eモビリティに求められるソリューションを提供。利用者は同社のSaaSプラットフォームサービスを使用することで、充電ステーションにアクセスできる。
中国における充電インフラおよび同分野での幅広い事業に関してのノウハウを有する同社には、ルノー・日産自動車・三菱自動車、BP、DETONG CAPITALなどが出資をしている。
■パワーシェア(中国語・英語):http://www.powershare.com.cn/en/home/
■アライアンス・ベンチャーズ(英語):https://www.alliance-2022.com/ventures/