FIAフォーミュラ・ワン世界選手権・第17戦日本グランプリの決勝が、9月24日に開催され、本田技研工業(Honda)がチームパートナーを務めるOracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング)が、三重県・鈴鹿サーキット於いて年間コンストラクターズチャンピオン連覇を達成した。
また今シーズンは、第15戦となったイタリアグランプリで2022年シーズン最終戦のアブダビグランプリから続く15連勝を記録。更にマックス・フェルスタッペン選手もドライバーとして今シーズンのマイアミグランプリから10連勝を達成。いずれも過去の記録を塗り替えるF1史上最高記録となっている。
今季のHondaは、オラクル・レッドブル・レーシングとScuderia AlphaTauri(スクーデリア・アルファタウリ)のチームパートナーとして技術支援やマーケティング協力などを行い、その一環として、本田技研工業傘下のホンダ・レーシング(HRC)がパワーユニット(PU)を製造・供給。シーズンを通したPU運用のサポートも行っている。
9月22日~24日の3日間で、延べ22万2000人の観客度員を記録(昨年比111%)した鈴鹿サーキットに於ける最終日24日の決勝レースは、最終的には5台のリタイヤ車両が積み上がるサバイバルレースとなったものの、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン選手が、第一コーナーの突入からレースをリードし続けた。
序盤での接触の混乱によりセーフティカーが導入された他、ライバルの出走各車が、タイヤ劣化に伴うデグラデーションに悩む中で、フェルスタッペン選手は、決勝前の3回の予選セッションを最小限のタイヤで切り抜け、決勝では充分な交換本数のタイヤを確保。
その結果、終始に亘って戦いを優位に進め、最終スティントの最終コーナー立ち上がりで、2位のランド・ノリス選手(マクラーレン・メルセデス)、3位のオスカー・ピアストリ選手(マクラーレン・メルセデス)を従えてトップでゴールラインを潜りフェルスタッペン選手が優勝。
フェルスタッペン選手は、首位の獲得ポイントに加え、ファステストタイムを加算した大量ポイントを得たことにより、オラクル・レッドブル・レーシングが年間コンストラクターズチャンピオンの連覇を達成した。
なおHondaは、双方のチームパートナーシップが続く2025年シーズンまで、オラクル・レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリの両チームへPU供給を続けて行く予定としている。
この年間コンストラクターズチャンピオン連覇について本田技研工業の三部敏宏 取締役 代表執行役社長は、「オラクル・レッドブル・レーシングのコンストラクターズチャンピオン連覇達成に対し、心よりお祝い申し上げると共に、Hondaの地元、鈴鹿サーキットで年間タイトルを獲得してくれたことを大変うれしく思います。
今シーズン残る6レースと2024年、2025年シーズンもチームパートナーとして全力でサポートしてまいります。これからもHondaはレースを盛り上げていくとともに、世界最高峰カテゴリーで培った技術を研ぎ澄まし、先進技術領域などでも世界一を目指し挑戦し続けていきます」と述べた。
またホンダ・レーシングの渡辺康治 代表取締役社長は、「オラクル・レッドブル・レーシングのコンストラクターズチャンピオン連覇達成おめでとうございます。
Honda/HRCの技術が込められたPUがこのような偉業に貢献できたことをうれしく思うとともに、HRCのメンバーはもちろん、このプロジェクトに関わっている オール Hondaのメンバー、そして、サプライヤーの皆様など、PU製造に携わる全ての方々に改めて感謝を申し上げます。
当社は、これからもHRCは技術を磨き、全力でオラクル・レッドブル・レーシングとスクーデリア・アルファタウリ両チームへの技術サポートを続けてまいります」と話しており実際、2025年まで現行のエンジン開発が凍結されているなかで、来季に於いてもレギュレーションの範囲内に於いて可能性がある限り、パワーユニットの改良を続けていく意向を示していた。