日産自動車は、6月5日の世界環境デーに電気自動車「日産リーフ」をバチカンに寄贈した。
日産と教皇庁はともに、カーボンニュートラルに向けて取り組んでいる。「日産リーフ」は、カーボンニュートラル達成に向けて取り組む両者に共通する目標を象徴しているという。
今回の寄贈は、7年以内にカトリック教会の環境問題への対応を目指すバチカンの行動綱領「ラウダート・シ」の発足を受けて実現。二酸化炭素を排出しない「日産リーフ」は、ベルテッロ枢機卿をはじめとする教皇庁の日々の公務で活用される。
バチカンで開催された特別贈呈式で「日産リーフ」のキーのプレゼンターを務めた、イタリア日産のマネージングディレクターであるマルコ・トロは、「日産自動車は、教皇庁の脱炭素化への取り組みを支援できることを光栄に思っております。脱炭素化は、日産が掲げる目標でもあります。
日産は、2023年までに欧州販売の75%を電動化し、2030年代に欧州を含めた主要市場の新型車を全て電動車にすることを目指しています。その土台を成すのは累計53万台の販売を通じて世界の二酸化炭素排出量を280万トン以上削減している、『日産リーフ』の実績です」と述べた。
日産は先日、欧州で「日産リーフ」を生産する英国サンダーランド工場の再生可能エネルギー発電量を3倍にし、工場の電力需要の20%を賄えるようにすると発表している。これにより、欧州で販売されるすべての「日産リーフ」を再生可能エネルギーで製造できる計算になる。
カーボンニュートラル実現に向けたグローバルな取り組みの一環として、日産は2023年末までに欧州で販売するすべてのモデルに電動パワートレインを提供する目標を掲げている。今後は、日産独自の技術であるe-POWER搭載の新型「キャシュカイ」や「エクストレイル」、日産初のクロスオーバーEV「アリア」、欧州向け次世代EVバンなどの市場投入により、電動車のラインアップを拡大する予定だ。