ステランティス グループは長年に亘り、FIA( 国際自動車連盟=世界各国の自動車団体で構成される非営利の国際機関・国際競技連盟 )と共に地球環境への影響低減に熱心に取り組んできた。その取り組みの一環として4月4日、プジョー・スポールはFIAから環境認証で3つ星を獲得。同環境評価を獲得した初のWECレーシング・コンストラクターとなった。
そんな3つ星の環境認定は、自動車業界内で環境保護、二酸化炭素排出量の削減、持続可能な慣行の確立に取り組む姿勢を示した組織に対してFIAから与えられるもの。この認定は、FIAが管理する厳格な評価プロセスを経て行われ、さまざまな基準で評価する。
今回の自社( プジョー スポール )の取り組みと、その評価は、エネルギー転換を推し進めるステランティスグループの全体的なグローバルポリシーの一部を形成し、2038 年までのカーボンニュートラルを目指す「Dare Forward」計画で定められたステランティス グループの温室効果ガス削減戦略に準規するものだとプジョー スポールでは述べている。
またそもそも昨年のWECで「低炭素賞」を受賞したプジョー・スポールであったが今回、更にFIAから3つ星評価を取得することで、環境への取り組みをより進化させていることが明らかになった。
ちなみにFIAは、温室効果ガスを削減するためのロードマップの確立と実施。更にエネルギー消費と照明の最適管理を全てのレーシング・コンストラクターへ指示している。しかし、ステランティスのモータースポーツでの環境に係る取り組みは、そこで終わるわけではなく、既に次の段階を目指しているともいう。
例えばプジョー・スポールでは、多様な環境目的を達成するべくステークホルダー全員と気候変動問題について話し合い、アイデアを交換する。これにより、誰もが自身が果たすべき個人的な影響と共に、スポーツが世界に与える影響についてより深く理解できるようになるとした。
プジョー・スポールによるとモータースポーツは、より持続可能なモビリティを目指すための技術進化だけでなく、排出ガス削減の開発に於いても最先端にあるべきだとしている。
自社のそうした環境に係るレーシング・コンストラクターの立ち位置についてステランティス・モータースポーツ上級副社長のジャンマルク・フィノ氏は、「2023年では、フォーミュラE活動でFIAの3つ星評価を獲得。WECではプジョー・スポールが低炭素影響賞。オペル・コルサeラリーカップがDMSBサステナビリティ賞を獲得したことを誇りに思います。
今日に至る期間に於いて、私たちが獲得した環境に係る認証等は、モータースポーツシーンに於いても重要課題として掲げているDare Forward計画を背景した当社の強い意志を示しています。
また当社が事業活動の全域で環境への取り組みに参加することは、当社だけでなく、既に未来を見据えているパートナーにとっても非常に重要です。私たちは力を合わせて、安全かつ持続可能なモビリティの開発に精力を注いでおり、それが私たち全員が事業活動を深化させている理由です」と結んでいる。