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2020年12月10日【エネルギー】

パーセプティン、スマートアイランド推進実証調査に参画

NEXT MOBILITY編集部

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macniCAR-01

 

 

PerceptIn Japan(以下、パーセプティン) は、マクニカと連携して、国土交通省の「スマートアイランド推進実証調査」に採択された大崎上島町スマートアイランド推進協議会が、富士通と共同で実施する『オンデマンド交通技術と小型自動運転車両を活用した島内の新たな交通・物流手段の確立を目指す実証実験』に、自動運転技術と低速電動車両を活用した「自動運転プラットフォーム」を提供すると、2020年12月10日発表した。

 

スマートアイランド推進実証調査

国土交通省は、離島地域が抱える課題解決のため、ICTやドローンなどの新技術の離島地域への実装を図る「スマートアイランド」の実現を推進しており、今年度は、新技術の導入に向けた実証調査を行うため、その企画提案募集を行い選定した結果、様々な異なるタイプの離島全国10 地域において、離島地域の課題解決に資する取り組みとして実施。

 

大崎上島町スマートアイランド推進協議会

構成する4社・団体と実証における役割分担は以下の通り。

・株式会社富士通総研(本社 東京都大田区、代表取締役社長 木脇秀己):

協議会代表団体。実証実験全体の統括・調整・実施、効果検証、とりまとめなど。

・大崎上島町(町長 高田幸典):

現地関係者との調整、実証に必要な統計データの提供など。

・さんようバス株式会社(本社 広島県豊田郡、代表取締役社長 土井俊斎):

大崎上島町内の交通網に関する知見提供、実証における課題抽出など。

・広島商船高等専門学校(所在地 広島県豊田郡、校長 辻啓介):

陸上・海上交通における知見提供、実証結果と今後についての考察など。

 

 

■実証実験の概要

 

1. 期間:2020年12月17日から12月20日まで

2. 実施場所: 広島県豊田郡大崎上島町の白水港と垂水港の区間

3. 実証実験の内容:

(1) オンデマンド交通技術・自動運転車両を活用した交通について

白水港と垂水港の区間を移動したい利用者が、ウェブサイトや電話により乗車時間を予約すると、「オンデマンド交通サービス」を介してセーフティードライバーが乗車する自動運転車両に予約情報がコールセンターから連絡され、指定時間に指定場所に迎車。乗車した港からもう一方の港へ利用者を送迎する一連の流れや車両の運行管理などについて実証実験を行い、有効性を検証。自動運転車両への試乗は、関係者および町民の応募者から選定(アンケートなどの協力依頼あり)。

 

(2) オンデマンド交通技術・自動運転車両を活用した物流について

白水港、垂水港近傍の宅配利用者が、同様に両港近傍の事業者を想定した宅配品提供者に対して電話で商品を注文し、宅配品提供者が商品を配達するため、自動運転車両による運送を電話やウェブサイトで予約。その後、「オンデマンド交通サービス」を介してセーフティードライバーが乗車する自動運転車両に予約情報がコ ールセンターから連絡され、自動運転車両で利用者に配達する一連の流れなどについて実証実験を行い、有効性を検証。

 

 

 

■自動運転プラットフォーム

 

パーセプティンは低速走行の車両に最適な、LiDARや高精細3Dマップを使用しない、超低コストの「PerceptIn DragonFly 自動運転ソリューション」を開発した。これには、次のような特徴がある。

 

・ローカリゼーション:

GPS(RTK-GNSS)の位置情報に、コンピュータビジョンのVisual SLAMと視覚慣性オドメトリ(VIO)とを統合することよって、正確かつ強靭な自己位置姿勢推定​

・パーセプション:

コンピュータビジョンのディープラーニングは、独自の認識アルゴリズムを実行して、障害物の正確な空間情報と意味情報を抽出

・マップシステム: 

GPSによる車線情報と目的地情報によって、既存のデジタルマップ(OSM)を拡張してルールベースのルートマップを作成

 

PerceptIn DragonFly 自動運転ソリューションによって自律走行を可能にしたLSEVやロボットやAGVなど、用途に応じた自動運転車両と自動運転車管理システム(FMS)とを統合したパーセプティンの自動運転プラットフォームを利用すれば、オンデマンドバスやタクシーなど、地域のニーズに応じた様々なモビリティ・アプリケーションを構築することができる。今回の実証実験では、富士通のオンデマンド配車サービス「FUJITSU Future Mobility Accelerator オンデマンド交通サービス」が、モビリティ・アプリケーションとして自動運転プラットフォームと連携する。

 

 

 

■自動運転車両

 

実証実験に使用する自動運転車両「macniCAR-01」は、PerceptIn DragonFly 自動運転ソリューションによって自律走行を可能にした2人乗りの超小型モビリティ。超小型モビリティは、地域の手軽な移動の足として主に近距離輸送に利活用するために、安全・環境性能が低下しない範囲で一部の基準を緩和された、運行地域限定での公道走行が可能な車両。マクニカは、macniCAR-01の提供のほか、自動運転の実装作業や運行管理等の支援を行う。

 

この実証実験を実施するにあたり、損害保険ジャパンが自動運転実証実験のリスクアセスメントを実施。損害保険ジャパンは自動運転の更なる普及に向けて、自動運転走行の安全面を支えるインシュアテックソリューション「Level IV Discovery」の商品化を進めている。

 

・Level IV Discovery:https://level4-discovery.org/

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。