パテント・リザルトは6月14日、中国特許庁(中国国家知識産権局)へ1985年以降に出願されて2023年4月28日までに公開された「全固体電池」関連技術について、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて参入企業調査に掛かるレポート販売を開始した。
電気自動車や蓄電用途としてリチウムイオン二次電池が注目されているが、従来型は有機溶媒を電解質と用いているため、液漏れや発火といった安全性に問題を抱えている。
そこで次世代型として、電解質に固体を用いた全固体型リチウムイオン二次電池の開発が進められているため同調査では、中国における「全固体電池」の関連技術について、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」をベースに、特許の質と量から総合的に見た評価を行った。
集計結果では、「総合力ランキング」は、1位 トヨタ自動車、2位 パナソニックHD、3位 富士フイルムとなり、1位のトヨタ自動車の注目度の高い特許には、硫化物固体電解質材料などが挙げている。
2位のパナソニックHDの注目度の高い特許には、ハロゲン化物を用いた固体電解質材料など。3位の富士フイルムはバインダーに特徴を有する固体電解質や全固体電池に適した正極材料などが注目度の高い特許として挙げられている。
4位の村田製作所は固体電池の積層構造などが、5位のLG ENERGY SOLUTIONはリチウムデンドライトの成長を抑制することができる固体電解質膜などが注目度の高い特許として挙げられた。
6位以下は出光興産、三井金属鉱業、TDKなどがランクイン。中国企業については、総合力ではSVOLT ENERGY TECHNOLOGY(蜂巣能源科技)、有効特許件数ではZHEJIANG FUNLITHIUM NEW ENERGY TECHNOLOGY(ZHEJIANG FENGLI NEW ENERGY TECHNOLOGYと表記される場合もあり)が上位となっている。