パソナグループのパソナテックと、マプサス・テクノロジー・ジャパン(マプサス)は2月26日、MaaS領域でのサービス開発において同日より協業すると発表した。両社は同協業を通じて移動困難者に対して、屋内でのスムーズな移動支援を実現し、共生社会の実現に寄与していくとしている。
あわせて、高齢者や車いすの利用者など移動困難者が、屋内での安全でスムーズな移動を可能にするサービス『バリアフリーナビゲーション』の体験会を、パソナグループ「JOB HUB SQUARE」(千代田区大手町)にて、3月 9日(火)に実施すると伝えた。
政府は、ユニバーサルデザイン化された公共施設・交通インフラの整備や、心のバリアフリーを推進し、共生社会を実現するために「ユニバーサルデザイン2020行動計画」を2017年に策定。
国土交通省は訪日外国人、高齢者、障害者など、誰もが屋内・屋外を問わずシームレスに目的地へ円滑に移動できる社会の実現に向け、「高精度測位社会プロジェクト」を開始し、新宿駅や東京駅周辺等の最新の屋内電子地図を民間事業者に公開している。共生社会の実現に向けて、民間事業者に対する移動支援分野での新サービス創出への期待が高まっている。
そして今回、GPSを活用したスマートフォンアプリの開発実績を持つパソナテックと、独自の屋内測位技術を持つマプサスが協業、マプサスが提供する屋内移動支援サービス『バリアフリーナビゲーション』を活用した新サービスを開発していくことになった。
『バリアフリーナビゲーション』は、Wi-Fiフィンガープリンティング※1とセンサーフュージョン※2を組み合わせるマプサスの屋内測位技術を活用しており、建物側に別途ビーコン等のハードウェアを取り付ける必要がない。また利用者の状況に合わせて、階段・エレベーターなど複数のルートを提示できるため、高齢者や車いすの利用者など、移動困難者にも適切な案内が可能だ。
パソナテックでは、本サービスに屋内施設の店舗や化粧室の混雑状況などの移動情報が分かる機能を加えるほか、様々なモビリティーサービスと連携させることで、屋内外で利用できるより利便性の高い移動支援サービスの開発を目指していくという。
※1Wi-Fiフィンガープリンティングとは、建物内のWi-Fiアクセスポイントから発信される電波強度を各地点で計測し、実測のデータとマッチングさせて測位する手法のこと。
※2 センサーフュージョンとは、複数のセンサーから得たデータを統合的に処理し、高度な認識機能を実現する手法のこと。
■『バリアフリーナビゲーション』体験会について
日時:3月9日(火)10:00~11:30(予定)
場所:パソナグループ「JOB HUB SQUARE」(東京都千代田区大手町2-6-2)
内容:『バリアフリーナビゲーション』を活用しながら、車いす利用者が「JOB HUB SQUARE」内のいくつかの目的地を経由しながら、13階から1階へ移動するシミュレーションを実施。
【スケジュール】 ・ご挨拶(パソナテック、マプサス)
・『バリアフリーナビゲーション』の概要説明
・体験会の流れの説明/体験会実施
・質疑応答
■協業概要
開始:2月26日(金)
内容:GPSを活用したスマートフォンアプリの開発実績を持つパソナテックと、独自の屋内測位技術を持つマプサスが協業し、マプサスが提供する屋内移動支援サービス『バリアフリーナビゲーション』を活用した新サービスを開発
【パソナテックの役割】サービス全体の企画、要件定義、アプリ開発
【マプサスの役割】屋内測位技術の提供