パーク24は、ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」(※)の会員を対象に実施した、「電気自動車」に関するアンケート結果を発表した。
アンケートでは、①電気自動車の1回の充電あたりの航続距離、②ガソリン車以外のクルマの購入、③電気自動車購入の決め手について質問。以下の結果が得られた。
※ 入会金・年会費無料の会員制ポイントプログラム。タイムズ駐車場やタイムズカープラスの利用等でポイントがたまる他、会員限定サービス等を提供。会員数約686万人(2018年4月末現在)
① 電気自動車1回充電あたりの航続距離を正しく認識している人は28%
電気自動車の1回の充電あたりの航続距離については、「知らないまたは未回答」が53%で最多。前回の調査より5ポイント増加した。
回答のあった距離は、「301~400km」が12%で最多で、前回調査より10ポイント増加した。次いで「101~200km」と「201~300km」が各々8%となった。
電気自動車のカタログ等では、1回の充電あたりの航続距離は、「164~400km ※1(JC08モード ※2)」が中心となることから、28%の人が実際の航続距離に近い認識を持つ結果となった。
※1:
日産 LEAF:400km e-NV200:300km(2018年12月発売予定)
三菱 i-MiEV:164km(クラスX)
※2:国土交通省審査値。実際の走行と同様に、細かい速度変化で運転し、エンジンが暖まった状態だけでなく冷えた状態からもスタートする燃費の測定方法。
具体的な距離をみると、「400km」が12%で最多、次いで「200km」が7%、「300km」が6%となった。また、前回の調査では少なかった「400km」をあげる人が増えた。
この結果について、パーク24では、2017年10月に発売された電気自動車のカタログ走行距離が400kmとして大きな話題になったことが影響しているのではないかとしている。
②「電気自動車」「PHV」を購入の選択肢とする人が増加
ガソリン車以外のクルマの購入を検討したことが「ある」人は35%で、前回調査より4ポイント増加したものの、前回同様6割以上が「ない」と回答。全体的な傾向に変化はなかった。
検討したことがあるクルマとしては、「ディーゼル(軽油)車」が34%で、前回に続いて最多となるも、スコアは19ポイント減少。
一方、「電気自動車」は、前回より5ポイント増の32%、「PHV」は15ポイント増の31%となり、電気自動車やPHVを選択肢とする人が増加した。
③電気自動車購入の決め手は「価格が手ごろ」が43%
どのようになったら電気自動車を購入するかの回答では、「価格が手ごろになったら」が43%。
次いで「航続距離に不安がなくなったら」と「充電ステーションが増えたら」が19%と続き、前回調査とほぼ同様の結果となった。
なお、現在クルマ未保有で購入を検討中の人に限ると、「価格が手ごろになったら」が39%、「充電ステーションが増えたら」が24%、「航続距離に不安がなくなったら」が18%だった。
この傾向は、全体と比較しても大きな違いがないが、「充電ステーションが増えたら」については、全体よりも5ポイント高い結果に。
この結果について、パーク24では、実際の利用シーンを想定しているからこそ、充電ステーションの数を重視するのではないかとしている。
なお、電気自動車購入の決め手の回答で、「価格が手ごろ」が最多なった結果について、同社は、電気自動車のメーカー希望小売価格が200万円以上(※1)であるのに対し、同社アンケートで、クルマの購入予算を200万円未満とする人が多かったことから(※2)、現時点では価格面において電気自動車を選択肢の一つとすることが難しい状況にあるのではないかと推測。
政府は電気自動車の購入者対して補助金を交付しているが、普及のためにはさらなる車両価格の低減が求められているようだとしている。
※1 電気自動車 販売メーカーのHPより
※2 2018年3月9日当社配信リリース『クルマ購入の情報収集は「メーカー系ディーラー」が最多』
[調査概要]
調査対象:タイムズクラブ会員
(2016年12月4日以降に入会し、直近でタイムズ駐車場・B-Times・タイムズカープラス・タイムズカーレンタルを利用した人)
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間:2017年12月4日~2017年12月10日
有効回答者数:8,540名