近年はEVの拡大や電気代の高騰を受け、太陽光から作った電気を売電するのではなく、家庭内で利用する自家発電・自家消費のニーズが高まっている。
そうしたなかでパナソニックグループ( エレクトリックワークス社ほか )は12月2日、一般住宅に太陽電池モジュールと大型蓄電池を備え付けて〝当該蓄電池〟と車庫の〝EV蓄電池〟へ同時に充放電を行って、これに宅内の電力制御システムを組み合わせるパッケージ商品の受注を来年2月21日より開始すると発表した。
より具体的には、EVの電力を家庭に供給するビークル・トゥ・ホーム( V2H )に住宅用の大型蓄電池を連携。これに住宅の屋根にしつらえた太陽光発電機( 最大9kW )からの電気も併せて利用するエネプラット( eneplat )を導入。これにより最大9kWの充放電わ可能にする。更に宅内の電力マネジメントを行うため、対象機器のアイセグ2( AiSEG2 )を組み合わせるというもの。
アイセグ2は、日々の電力使用量と翌日の日射量予報を元に余剰電力量を予測して蓄電池の充放電を自動制御。この〝アイセグ2〟と〝ビークル・トゥ・ホーム〟の組み合わせにより消費電力節約効果が2倍近くになり(約5割から9割に改善)、CO2排出量も年間1トン削減されるなど、クリーンエネルギーを利用した電気の自給自足を目指せるようになるという。
実際、仮に住宅の周辺地域が停電が発生した場合でも、自立出力100/200V・6kVAによりIHクッキングヒーターやエアコンなどの200V機器が利用可能なので、温かい食事、快適な空調環境下で普段に近い暮らしを送れるようになる。
またEVに接続するV2Hスタンドはエアコン室外機1台分より小さいため、駐車場の限られたスペースに設置し易く、現時点でEVを保有していなくても、後々のEV購入時に屋外工事のみ行えば後からの増設自体は容易としている。