NEXT MOBILITY

MENU

2024年4月28日【MaaS】

パナHD、佐賀で自動搬送ロボ「ハコボ」による配送実証

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SAGAアリーナ前のハコボ

 

自動搬送ロボット「ハコボ」で佐賀県のロボット走行事業をサポート

 

パナソニック ホールディングス(パナソニックHD)は、佐賀県が実施の〝令和6年度自動配送ロボット走行事業業務委託に係るプロポーザル〟で、自動搬送ロボット「ハコボ」による対応体制などが評価され、4月28日からSAGAサンライズパーク(佐賀市所在の運動公園 / SAGA2024国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会開催のために設けられた)周辺で遠隔運用サービスを介した「ハコボ」の自動走行実証(期間、約1年)を始動させた。

 

Photo source:SAGA2024 National Sports Festival/National Sports Festival for Persons with Disabilities

 

パナソニックHDは予てより、少子高齢化による労働者不足などの社会課題解決を目指して、ロボットを活用した配送サービスの実用化に取り組んでおり、これまでも「ハコボ」を用いた住宅街での配送や都市部での商品販売、公園内でのパトロール、情報発信など、様々な地域でサービスを提供してきた。

 

Photo source: SAGA Sunrise Park

今回は、佐賀県が抱えている物流分野の人手不足、買い物弱者などの社会課題の解決に向け、住宅街で受け入れられてきた安全性能や、親しみあるデザイン、コミュニケーション機能を有するハコボを提供。約1年間に及ぶ遠隔配送サービスの定常運行を実施することで、ロボットの走行が日常的な風景となる社会に向けた第一歩を支援する。

 

自動搬送ロボット「ハコボ」の遠隔運用サービスは以下の通り

 

期間:2024年4月28日から2025年3月28日まで

運行内容:SAGAアリーナと佐賀市文化会館との間をハコボ(1台)が自動走行し、書類などの荷物を配送する。運用にあたっては、東京・神奈川・大阪に設置された遠隔監視システムからオペレーターが常時、ハコボの状態を見守る。また緊急時には遠隔からオペレーターがハコボを操作することもできる。

 

特に「SAGA2024国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(SAGA2024国スポ・全障スボ)」期間中(2024年10月)は、毎日走行する予定。この期間は、ハコボのキャビンを入れ替えて商品販売など配送以外のサービス提供を検討している。

 

書類を受け取る様子

SAGAアリーナを出発するハコボ

SAGAアリーナ前を走行するハコボ

SAGAアリーナから約1km先の佐賀市文化会館内を走行するハコボ

遠隔監視の様子

 

なお、パナソニックHDが届出制に基づくロボットサービスの提供は4件目となり、これは業界最多(2024年4月25日時点の自社調べ)となる。

 

パナソニックHDでは、モビリティサービスプラットフォームの「 X-Area 」を用いたAI/ロボティクスの活用により、遠隔からも小型モビリティを使いこなすことで、いつでも、どこでも、誰でも、安心して働き、暮らしを便利にするサービスと社会づくりを目指している。

 

 

それはラストワンマイル配送だけに留まらないサービスの提供スタイルで、商品販売を始め、警備や見守り、広告、案内など様々な業務で、暮らしを便利にするサービスの提供に伴う労働力不足や労働環境の改善に貢献していきたい考えだ。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。