スズキは6月16日、相談役の鈴木修氏が、ハンガリー政府から、同国で民間人に授与される最高位の勲章「大十字功労勲章」を、3月に受章したと発表した。
スズキは、ベルリンの壁崩壊前よりハンガリー政府との交渉を開始し、1991年に「マジャールスズキ社」を設立し、翌1992年に同国初となる乗用車の生産を開始。鈴木修氏は、それらスズキの社長時代の決断と、自動車産業を通じてのハンガリーの経済発展への功績が認められ、今年3月、政府から「大十字功労勲章」を受章。6月8日、新型コロナウイルス感染拡大により延期されていた叙勲伝達式が、ブダペストの大統領官邸で、ノヴァーク大統領、オルバン首相列席のもと執り行われ、大統領から勲章が授与された。
式では、シーヤールトー外務貿易大臣が「鈴木修氏は、日本とハンガリーの経済協力の継続的発展に於ける盟友であり、ハンガリーの評判を世界中に広めてくださった我が国の偉大な友人です。スズキはハンガリーを信頼し、勇気を持って投資を決断されました。」と祝辞を述べた。
またこれに対して、鈴木修氏は、「1991年に設立したマジャールスズキが、31年たった今日まで発展、成長できましたことにつき、政府の皆様、従業員の皆様、そしてマジャールスズキを愛して下さる全てのお客様に感謝申し上げます。特に、マジャールスズキで最初に製造、販売したスイフトがハンガリーの皆さんに『我々のクルマ』と呼ばれ、大変かわいがっていただいたことは、今でも忘れることができません。これからもハンガリーとのご縁を大切にするとともに31年間つとめておりますハンガリー名誉総領事をこれからも続けてまいります」と感謝の言葉を述べた。
スズキはハンガリー子会社のマジャールスズキ社に於いて、2021年度約10万台の乗用車を生産。これまでに累計約370万台の生産し、同国内での販売および100以上の国・地域への輸出を行っている。
なお、鈴木修相談役はインド、パキスタンからも勲章を受章している。
※タイトル画像:ハンガリーのヴァーク大統領(左)とオルバン首相(右)、それぞれと握手する鈴木修相談役。