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2023年12月27日【MaaS】

片道レンタカーのカタレン、相乗りライドシェアのノッテコと協業

坂上 賢治

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Pathfinder(パスファインダー/所在地:東京都板橋区、代表取締役:小野崎悠介)は12月27日、アディッシュプラス(沖縄県那覇市 代表取締役:石川琢磨)との事業連携を始動させると発表した。

 

この2社のうち、まず筆頭に挙げたパスファインダーは、片道専用レンタカープラットフォーム〝カタレン〟を提供。事業上に於いてレンタカー車両の配置・回遊データを収集することで、自社の強みとなる事業用車両の最適配置アルゴリズムの開発・運用を進めてきた企業だ。

 

 

ちなみに、そんなパスファインダーが事業展開する〝カタレン〟とは、レンタカーのアウトレットモールのように、多数のレンタカー・カーシェア事業者と自社が連携することを介して、回送車両やレンタカーの上り&片道利用ユーザーと、下り&片道利用ユーザーをマッチングさせる「片道乗り捨て専用レンタカーのマッチングプラットフォーム」を指す。

 

本来は、乗り捨て利用後のレンタカーは回送車両となり、全く利益を生まない存在となるが、こうした利用済みの回送車両をパスファインダーは、片道レンタカーの〝カタレン〟として活用する。その結果、レンタカー事業者は、利用済み車両の回送コストを抑えられるだけでなく、帰りのルートでも収益を上げることが可能になる仕組みだ。

 

対してもう一方の企業アディッシュプラスは、MaaS領域でのカスタマーサポート支援に係る強みを背景に、相乗りの長距離ライドシェア〝notteco(ノッテコ)〟を運営している。

 

 

今回は、そんな2社が持つ双方の強みを持ち寄り、〝ノッテコ〟は同じ目的地・同じ趣味を持つ運転者とマッチングさせること。

 

一方でパスファインダーは〝カタレン〟を介して自社が提供する片道レンタカー車両を最適配置させることで、片道レンタカーを利用する〝カタレン〟ユーザーのクルマに、〝ノッテコ〟の相乗りユーザーをマッチングさせる考えだ。

 

より具体的には、〝アディッシュプラス/ノッテコ〟のMaaS顧客向けアルゴリズムを〝パスファインダー/カタレン〟の片道レンタカーマッチングサービス向けに提供することで、双方のサービス品質と顧客満足を、今より更に一段、高い位置に押し上げていく。

 

結果、カタレンの利用ユーザーは、単に廉価な片道レンタカーを利用できるだけでなく、その片道利用に於ける移動コストを更に押し下げることができるようになる。またノッテコの利用ユーザーも、相乗り乗車のチャンスが拡大し、これまでよりも更に自由な移動体験が享受できる。

 

両社は、「よりリーズナブルかつ便利なMaaS社会の実現を視野に、他社よりも先駆けて新しい移動体験のスタンダードを確立。これまでよりも、もっと自由な移動体験を提供いたします。

 

また、同事業連携により、まずは相互送客とカスタマーサクセスの改善を行うと共に、今後、中長期的なシステム連携を含めた新しい体験の創造へ邁進致して参ります」と話している。

 

両サービス連携で得られる一般利用者メリットは以下の通り

 

(1)格安で利用可能
本来事業者がコストを掛ける回送車両を使うため、通常のレンタカー料金の5分の1程度の価格で利用可能。※東京―大阪間の乗り捨て料金込みの価格で比較。

 

(2)元の事業所に戻すのが面倒な場面でも、片道だけの利用でフレキシブルに
空港までの移動や、帰省や長期滞在旅行等で、「片道だけでも車をつかえれば良いのに…」という場面の他、公共交通のない深夜早朝帯など、必要な時に必要な分だけ24時間利用ができる。

 

(3)車というプライべート空間を楽しむ旅行に
長距離の移動の際に、電車やバスなどの公共交通機関という選択肢だけでなく、「片道レンタカー」を使うことで、仲間や家族とのプライベートな空間を楽しむことができる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。