オムロンのグループ会社として社会システム事業を担うオムロン ソーシアルソリューションズ(以下、OSS)は、近畿大学理工学部の多田准教授と、ドライバー安全運転管理サービスのDriveKarte(ドライブカルテ)を活用した、高齢ドライバーの運転技能向上を促す「リアルタイム運転技能診断システム」を共同開発し、このシステムを使ったサービスの実証実験を開始する。
リアルタイム運転技能診断システムは、車両に取り付けた「DriveKarte」のカメラやセンサーから出力されるドライバー画像や、位置情報、加速度などの情報を組合せて、自動で運転技能評価を行い、運転中のドライバーに対してリアルタイムに音声で危険運転を通知。教習所での実車指導中に、ドライバーが危険運転に気づくことで、安全運転技能の向上や、教官の負荷低減にも貢献するものだと云う。
システムは、OSSの「DriveKarte」と、多田准教授の開発した「運転技能評価、通知システム」を組み合わせたもので、運転中、リアルタイムにドライバーへのフィードバックを行うことができる。
「DriveKarte」は、ドライバー見守り車載センサーを既存の車両に取り付け、車両の走行状態とドライバーの運転集中度の両面から安全運転をサポートするサービスで、2018年4月からサービスを開始。
「運転技能評価、通知システム」は、指導員の安全運転知識をデータベース化し、ドライバー技能の自動評価が可能。実験により、機械によるリアルタイムでの運転評価、通知が、高齢ドライバーの運転技能向上の指導に有効であることが確認されていると云う(※)。
OSSは今後、同システムの実証実験を通して、高齢ドライバーの運転技能改善効果の検証を進め、2020年度内のサービス提供を目指すとしている。
※:小坂田 光,多田 昌裕,岡田 昌也,蓮花 一己,リアルタイム安全アドバイスシステムの高齢運転者講習への応用,交通工学論文集(特集号A),Vol.4,No.1,pp.A_187-A_195,Feb,2018.
■(オムロン)ドライバー安全運転管理サービス「DriveKarte」:https://www.oss.omron.co.jp/drivekarte/