OKIグループの特例子会社(※1)であるOKIワークウェル(OWW)は、6月10日から14日の5日間、岐阜県美濃加茂市の県立可茂特別支援学校で、高等部3学年を対象に「会社に行かない働き方(在宅勤務)」を体験する遠隔職場実習を実施した。
OWWによる特別支援学校(肢体不自由)向けの遠隔職場実習参加者は、2004年の開始から延べ150名超。今回の遠隔職場実習では、学校の要請を受けて、OWWの社員が講師を務めた。
講師は、重度障害があり通勤困難で在宅勤務をしている自らの体験・経験を活かし、自宅からネットワーク経由で、在宅勤務で最も重要なコミュニケーションなどのビジネススキルと、文書作成技術などのITスキルについて、実習を交え、指導。参加した生徒は、講師とコミュニケーションをとりながら、在宅で働く体験をした。
遠隔職場実習を通じて、在宅勤務社員は「在宅勤務という働き方だってある」「社会性、コミュニケーション能力を身に付けて欲しい」という、企業で働く者としてのメッセージを伝えた。
これに対して、参加した生徒からは「こんな形で仕事ができる事を知り、重い病気とともに生きている僕たちにとっては、明るい未来を感じた。短い期間だが社会の一員として働く経験ができた」という感想が聞かれた。
OWWでは現在、全国20都道府県において計54名の通勤困難な重度障害者が在宅勤務している。
障害者の在宅雇用の経験を学校教育に活かす取り組みとして、この他に特別支援学校(肢体不自由)の児童生徒・保護者を対象とした「出前授業」も実施。今後も、子どもたちの勤労観・職業観を育成するキャリア教育への支援活動を続けていくとしている。
※1)特例子会社:「障害者の雇用の促進等に関する法律」に定める、障害者の雇用に特別の配慮をした子会社。
[問い合わせ先]
OKIワークウェル
電話:03-5445-6805