アースカーは5月10日、カーシェアリングサービスの基幹技術である車載システムについて特許を取得したと発表した。
2020年12月に取得したカーシェアリング事業プラットフォーム(特許第6814695号) に続く2件目の特許取得となる。
アースカーでは、2011年より事業者参加型のカーシェアリングサービスを運営しており、IT管理による24時間無人車両貸出を可能とする車載システムを開発・提供してきた。しかしIT技術の急速な進化によりシステムは旧式化し、採用していた3G通信が遅くとも2026年3月末でサービス終了することから、2019年に実施したearthcarカーシェアリングサービスのフルリニューアルを機に車載システムも全面刷新した。
新型の車載システムは、4G通信やGPSセンサーを搭載した「車載デバイス」と車両キー/ガソリンカードを管理する「キーボックス」で構成され、ドアロックの解錠/施錠にはBLE通信(Bluetooth Low Energy)と連動したスマートフォンキーアプリを新規開発している。この車載システムの導入により、車両の位置や走行距離、ドア開閉状態は24時間管理され、スマートフォンひとつで予約からドアロック操作、決済までできる無人営業のカーシェアリングサービスを実現している。セキュリティ面についても予約情報ごとに異なる利用権限を付与する情報システムを構築し、無人営業で想定されるリスク対策を一層強化した。
また、アースカーの車載システムは、ドアロックの開閉情報を独自の技術で組み入れることにより、車両の年式やキーの種類、国産・輸入車を問わず幅広い車種への対応が可能となっている。従来の車載システムに比べ機器の取り付けも容易で、端末費用も18万円から6万2600円(車載デバイス:3万9800円、キーボックス:2万2800円 ※税抜)に大幅なコストダウンを実現している。
昨今のコロナ禍において、非対面・非接触で車両の貸出ができるカーシェアリングサービスは、以前にも増して大きな注目を集めている。アースカーでは、最新鋭の車載システムを低コストで提供することで、事業としてのサービス展開はもちろん地域や社内などのコミュニティ間でも手軽にカーシェアリングが利用できる環境作りに努めていくとしている。
■特許の概要
特許番号:特許第6853724号
発明の名称:情報システム、車載機器、第一キー、解錠方法およびプログラム
特許出願日:平成29年4月19日
特許取得日:令和3年3月16日
特許権者:株式会社アースカー