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2024年6月14日【SDGs】

NXグループ、炭素削減可視化事業のアスエネに出資

坂上 賢治

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NIPPON EXPRESSホールディングスは6月14日、NXグローバルイノベーション投資事業有限責任組合の案件として、CO2排出量の見える化クラウドサービスを提供するアスエネ社に5月29日に出資・資本業務提携契約を締結した。

 

アスエネ社は「次世代によりよい世界を」をミッションに、企業のサステナビリティ経営を支援。脱炭素社会の創造に取り組むスタートアップ企業。Climate Tech領域のサービスとして、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「アスエネ」や、ESG評価クラウドサービス「アスエネESG」、カーボンクレジット・排出権取引所 「Carbon EX」を運営・提供している。「アスエネ」は現在、6,000社を超える企業・自治体の導入実績があり、日本・アジアにおいて事業を拡大している。

 

 

今回の出資の背景には、企業が気候変動に係る情報開示に際して、サプライチェーン全体のCO2排出量の計測・削減への対応を迫られていることがある。

 

一方でNXグループは創立100周年となる2037年に「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」となることを「長期ビジョン」として掲げている。また同ビジョン達成に向けて策定した経営計画「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~”」では、「サステナビリティと経営の統合」をコア戦略の1つに定め、持続的な成長とステークホルダーとの共創による企業価値向上を目指してきた。

 

そうしたなかで、CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービスを提供するアスエネ社に出資することは、NXグループのCO2排出量削減に向けた取り組みをグローバルで加速させると共に、顧客企業のサステナビリティ経営をサポートするための有益な手立てになると考えているようだ。

 

その取り組み内容としては、まずはNXグループのCO2排出量削減がある。NXグループは、「気候変動への取り組み」を重要課題(マテリアリティ)の一つと位置づけ、NXグループ全体のCO2自社排出量を2030年までに2013年比で50%削減の目標を掲げている。そうしたなかで「アスエネ」を活用することで、自社のCO2排出量を可視化し、より効果的にCO2排出量削減対策を立案・実行することが可能になる。

 

もうひとつは、顧客企業のサプライチェーン全体のCO2排出量削減サポートがある。同事業にあたっては、「アスエネ」プラットフォームと、NXグループが提供するCO2排出量算出ツール「エコトランス・ナビ」の連携を検討しているという。

 

これにより「アスエネ」を利用する企業は、製造工程だけでなく物流に於けるCO2排出量についてもより詳細に算出することが可能になるとしている。

 

またCO2排出量削減のマーケットプレイスである「アスエネストア」を通じた、NXグループの物流脱炭素ソリューションNX-GREEN SAF Program(持続可能な航空燃料SAFから得られる環境価値を購入して、サプライチェーン下でのCO2排出量を削減する)、Sea&Rail(海上輸送と鉄道輸送を組み合わせたモーダルコンビネーション型輸送サービス)、NX鉄道混載便(小ロットからの鉄道利用が可能な低炭素型鉄道輸送サービス)、環境配慮型温度管理容器(高い温度管理性能を持つ再利用可能なパッシブ型の温度管理容器と国際航空輸送を組み合わせたサービス)等の提供を検討する。

 

出資先概要

会社名 :アスエネ株式会社
本社所在地 :東京都港区虎ノ門1-10-5 KDX虎ノ門一丁目ビル WeWork 4階
設立年 :2019年
代表者 :西和田 浩平
従業員数 :219名[2024年2月時点]
事業内容 :

CO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」
ESG評価クラウドサービス「ASUENE ESG」
カーボンクレジット・排出権取引所 「Carbon EX」の運営

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。