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2024年4月27日【MaaS】

NTTデータとオープンビアモビリティ、米高速道でP5G導入

坂上 賢治

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GlobalVia傘下でモビリティプラットフォームを担うOpenvia Mobilityは4月26日(スペイン・マドリード発)、NTTデータと米国管理下の道路インフラ環境下でローカル5Gの導入で協力。より具体的に両社は、世界初となる同技術のパイロット環境としてバージニア州リッチモンド市ポカホンタス・パークウェイを舞台に、ローカル5Gテクノロジーを一般の道路環境に於いて試行する。

 

その取り組みは、当該地域の通信ネットワーク、ローカル5G網のデータ融合アルゴリズム、AI環境とを組み合わせて、リアルタイムな交通事象を自動検出。そこから入手した情報を基に高速道路利用者への情報提供に活用していく体制を整える。

 

また、これをNTTデータのプライベート5Gネットワークを介して一般のモバイルネットワークへと統合。その結果、当該道路網でモバイルネットワークを利用するユーザーは、高速道路上で提供される提供サービスに自由にアクセスできるようになる。

 

この際プライベート5Gネットワークでは、同展開に最適化したCBRS公共無線周波数スペクトルを使用。これによりインフラストラクチャ環境が異なる通信事業者へ有益情報を提供することが可能になる。

 

つまりOpenvia Mobilityのサービスエリア内を移動中の全てのユーザーは、同サービスを介した接続状況を安定的に維持し続け、提供される情報サービスを楽しむことができるようになる。なお、このような事例は米国内の高速道路網に於いて今後、安定的な5Gの接続環境を推し進めていくための先進的な取り組みのひとつとなる。

 

そもそもNTT データは、当地に於ける5Gネットワークの展開に際して常に、バージニア州の公的機関や道路管理者と共にOpenvia Mobilityをサポートする上での重要な役割を果たしてきた。併せて同社は、ネットワークをホストするインフラストラクチャの建設(地盤工学の研究、電柱や基礎の製造など)でも積極的な役割を果たしてきた。

 

NTTデータグループ取締役常務執行役員の西畑一氏は、「当社のOne NTT DATAの機能がクライアントの変革への取り組みをサポートできることを非常に嬉しく思います。 NTT データは、新しいテクノロジーに投資することで、革新的な取り組みを進める技術領域に於いてにエンドツーエンドのソリューションを提供します。

 

この取り組みは、通信技術を介してより良い社会を目指す私たちの姿勢と完全一致しており、近い将来、実施される関連ユースケースを通じて持続可能性の向上に役立つことでしょう」と語った。

 

対してGlobalviaに於ける最高イノベーション、情報、サステナビリティの責任者を務め、OpenVia Mobilityのマネージング ディレクターでもあるフェルナンド・ヴァレーホ氏は、「私たちは、この先進的な取り組みが、道路上のインフラ運営をスマートにマーネージメントできる、いち手段であると確信しています。

 

これにより高速道路の利用ユーザーに向けて、より新しく、より簡単で、より快適な移動空間を提供することができます。また私達は、この安全かつ安定した通信環境の試行を、ここ米国市場からスタートさせることになります。

 

そんな我々の次なる目標は、米国外の世界各国の高速道路環境下でもNeoRoadsを開発・運営することにありますが、これもNTTデータなどの戦略的パートナーとの協力体制を整えることで、順次達成していけることを確信しています」と述べた。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。