NTNは3月20日、“従業員への還元”、“取引先への配慮”、“その他のステークホルダーに関する取り組み”の3項目について定めた「マルチステークホルダー方針」を発表した。
NTNは今回、企業経営に於いては株主に留まらず、従業員や取引先、顧客、債権者、地域社会をはじめとする多様なステークホルダーとの価値協創が重要であるとの考えから、それら多方面のステークホルダーとの適切な協働についての取り組み方針を宣言。
価値協創や生産性向上によって生み出された収益・成果を、マルチステークホルダーへ適切に分配することこそが、賃金引上げのモメンタムの維持や経済の持続的発展につながるという観点から、以下の項目について、状況確認を行いつつ、着実な取り組みを進めていくとしている。
1.従業員への還元
経営資源の成長分野への重点的な投入、従業員の能力開発やスキル向上等を通じて、持続的な成長と生産性向上に取り組み、付加価値の最大化に注力。その上で、生み出した収益・成果に基づいて、「賃金決定の大原則」に則り、自社の状況を踏まえた適切な方法による賃金の引上げを行うと共に、それ以外の総合的な処遇改善としても、従業員のエンゲージメント向上や更なる生産性の向上に資するよう、人材投資を中心に積極的に取り組むことを通じて、従業員への持続的な還元を目指す。
具体的には、賃金の引上げについて、社会情勢や自社状況を踏まえ、労使で十分な議論を行った上での水準引上げや賞与を支給することで、労使の相互信頼を高めていく。
また、人材投資については、「なめらかな社会」の実現に向けた「豊かな人づくり」を基本的な考えとする人事施策に基づき、階層や専門別の教育に加え、年代別キャリア研修等の充実とエンゲージメントサーベイ等を実施。これら施策で、従業員の働きがいを高めると共に、従業員のキャリア開発やスキル向上を図ることで、変革に挑戦できる人材を育成し、従業員の成長を促進していく。
2.取引先への配慮
パートナーシップ構築宣言の内容遵守に、引き続き、取り組んでいく。
パートナーシップ構築宣言(PDF) の登録日:2022年5月10日
3.その他のステークホルダーに関する取り組み
製品使用時の CO2排出量の削減に貢献できる商品や、自然エネルギー関連商品の開発を通じて、脱炭素社会の実現に貢献。また、事業を行う地域の文化や慣習を尊重し、事業活動を通じて、地域社会の期待に応え、長期的な信頼関係を構築していく。