日本板硝子(NSG)は8月5日、マレーシアに於ける“太陽電池パネル用透明導電膜(TCO: transparent conductive oxide)付きガラス製造設備”の新設計画について発表した。
計画では、製品販売契約の締結とマレーシア政府による認可、インセンティブの提供を条件に、同国内を中心に建築用ガラスや自動車用ガラスの製造・販売を行うNSGグループ拠点“マレーシアン・シートグラス社(Malaysian Sheet Glass)”に投資。ジョホールバル工場にあるフロート窯にオンラインコーティング設備を新設し、2024年3月期第4四半期から太陽電池パネル用TCOガラスを生産(予定)する。
なお、この投資は、NSGグループが中期経営計画「リバイバル計画24(RP24)」に掲げる施策の一つである「高付加価値事業の拡大」の一環として、独自のオンラインコーティング技術をベースとした太陽電池パネル用ガラスの生産拡大を目的に、長期間に亘って協力関係にある薄膜太陽光パネルの世界的メーカーである米国の“ファーストソーラー社”の生産拡張方針に沿って進められると云う。
NSGグループは、既存のベトナム、マレーシア拠点に加え、インドでも生産拠点の建設(2023年下期稼働予定)を進める、ファーストソーラー社をはじめとする戦略的パートナー企業の太陽光パネルの需要増大対応のため、2020年1月にベトナムで2窯目の太陽電池パネル用ガラスの専用フロートラインを稼働させたほか、同年11月には、米国オハイオ州ラッキーでも新工場を稼働(何れの製品もファーストソーラー社に供給)。今後も中期ビジョン「高付加価値の『ガラス製品とサービス』で社会に貢献するグローバル・ガラスメーカーとなる」の実現に向けた努力を続けていくとしている。
■ファーストソーラー社:https://www.firstsolar.com