日産自動車は6月3日、日本国内に於けるモビリティサービスに向けて、自社開発の自動運転技術を搭載した実験車の走行を公開した。
「日産リーフ」をベースにした今回の実験車両は、従来の実験車両に対して性能が向上したカメラ、レーダー、ライダーを採用し、ライダー等をルーフに搭載することで検出エリアを格段に広げると共に、より高精度の検出が可能になったという。
これにより、認識性能や行動予測・判断機能・制御機能が向上し、歩行者などの行動予測、合流車線変更判断、交差点進入可否判断など、より複雑なシーンにおけるスムーズな走行が可能になるとした。
ちなみに日産は、2017年度より自動運転モビリティサービスの実証実験を実施しており、2027年度より自治体や交通事業者を含む関係各所と協議の上、自動運転によるモビリティサービスの提供を目指す。
その実現に向け、2024年度の第4四半期に横浜みなとみらい地区にて走行実証実験を開始し、2025年度以降は実験を行う地域や規模を拡大。これらの実験では、将来のドライバーレスでのサービス提供を目指して自動運転レベルを段階的に引き上げながら、乗員の受容性を確認していく構えだ。
なお、この取り組みは経済産業省、国土交通省をはじめとした中央省庁と密に連携しながら推進。また経済産業省と国土交通省が主催する『レベル4モビリティ・アクセラレーション・コミッティ』に於いて、新たな自動運転移動サービスの実現に向けた取り組みを促進していく。今回公開した走行実験は、安全面を考慮し、セーフティドライバーがいるレベル2で実施している。