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2022年12月20日【社会インフラ】

日産、「なみえスマートモビリティ」の運賃を有償化

NEXT MOBILITY編集部

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日産自動車は12月20日、福島県浜通り地域で実証実験を行っているオンライン配車サービス「なみえスマートモビリティ」の運賃を来年1月5日から有償化し、事業化に向けた最終段階の実証実験フェーズへ移行すると発表した。

日産・新ロゴ

日産は、地域活動の基盤となる公共交通網として、浪江町で暮らす人や訪れる人たちに向けたモビリティサービスの実現と、その持続可能な事業化を目指し、2020年度に「なみえスマートモビリティ」の実証実験を開始。約3年に亘る実証実験では、乗降箇所や予約方法の拡充、AIを使ったルート選定の導入に加えて、連携するパートナーと共に貨客混載などの検証を行うなど、サービス向上に取り組んできた。

 

今回、このオンライン配車サービスの運賃を有償化し、実証実験を事業化に向けた最終段階の実証実験フェーズへ移行する。有償化では、運賃を伴うサービスへの利用者や地域の受容性を検証すると共に、今後のサービス拡充も含めて、人口密度の低い地域でも持続可能なモビリティサービスの事業化スキームを構築する。

 

なお、サービス有償化にあたって、車両運行を行う観光タクシー、東北アクセス、常交タクシーの3社は、道路運送法第21条(※)の許可(2022年12月2日)を受けていると云う。

 

※)道路運送法第21条:一般貸切旅客自動車運送事業者及び一般乗用旅客自動車運送事業者は、次に掲げる場合に限り、乗合旅客の運送をすることができる。

1.災害の場合その他緊急を要するとき。
2.一般乗合旅客自動車運送事業者によることが困難な場合において、一時的な需要のために国土交通大臣の許可を受けて地域及び期間を限定して行うとき。

 

 

 

 

[有償化の概要]

 

<利用運賃>

・運賃は、町の中心からの距離に基づくゾーン制。

 

【基本運賃】(大人一人あたり/円)

 

【運行地域と運賃ゾーン】

 

・ゾーン2、3、4からの出発した場合の目的地はゾーン1内のみ。
・ゾーン4にある4か所(①震災遺構浪江町立請戸小学校、②請戸漁港、③柴栄水産、④大平山霊園)に限り、①から④の間を結ぶ直接運行あり。なお同区間の運賃は300円。
・配車予約時20時以降は基本運賃と同額を上乗せ(夜間割増)。
・同日内の乗車3回目以降はゾーン1内の基本運賃無料(複数回利用割引)。
・小学生以下は無料。

 

<サービス概要>(2022年12月20日現在)

 

– 運行エリア:浪江町避難指示解除地域
– 配車受付時間:

・月~水曜日:8:00~19:30
・木・金曜日:8:00~21:30
・土曜日:10:30~21:30
・祝日:10:30~19:30

・日曜日:定休

– 停留所:

・デジタル停留所:7か所(浪江町主要拠点)
・ミニデジタル停留所:商業店舗 9か所
・バーチャル停留所:約250カ所

– 配車予約方法:

スマートフォン・アプリケーション(事前にユーザー登録が必要)、デジタル停留所、ミニデジタル停留所にて配車予約。

– 車両:日産キャラバン:3台

– ユーザー窓口:

・所在地:浪江町権現堂上続町11-3浜通り地域デザインセンターなみえ内
・営業時間:10:00~17:00(日曜と年末年始を除く)

– スマモビ事務局:

・所在地 :浪江町権現堂上続町12 朝田ビル4F 日産自動車浪江事務所内
・営業時間:10:00~17:00(日曜と年末年始を除く)
・電話番号:0240-23-5552

 

 

■なみえスマートモビリティ:https://www.smamobi.jp/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。