日産自動車は4月26日、ヤマガタデザインと日産自動車ならびに山形日産自動車グループの3者が、地方都市における二次交通の課題解決、教育、災害対応等で連携することを盛り込んだ「電気自動車を活用したまちづくり連携協定」を締結したと発表した。
日産自動車が推進する日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動、そしてヤマガタデザインが推進する事業において、お互いが賛同し、山形県鶴岡市を始めとする庄内エリアで、電気自動車(EV)を活用した二次交通問題の解決や、災害対策、教育の提供など様々な施策を共に行うことで、他地域にも展開可能なモデルを生み出し、全国の地方都市が抱える課題解決の指針となるべく、この協定を締結する運びとなった。
なお今回の協定は、「ブルー・スイッチ」活動として、127件目の取り組みとなる。
協定の概要と主な連携内容
①観光客の二次交通の課題解決
ヤマガタデザイングループが運営するホテル「スイデンテラス」は、木造建築が田んぼに浮かぶような景観などを魅力に年間5万人以上が宿泊をしている。周辺には観光スポットが点在しているものの、ホテルからの二次交通が課題になっていた。
今回、施設のエントランス前に日産自動車が展開するカーシェアリングサービス「NISSAN e-シェアモビ」を1台導入し、宿泊者が、3時間単位から利用できるようになり、移動の選択肢を広げる(27日より開始)。排出ガスゼロの電気自動車「日産リーフ」の使用により、自然に負荷を与えないクリーンな観光が実現する。この導入に合わせて、「スイデンテラス」では、庄内ドライブルートの作成や、「NISSAN e-シェアモビ」の利用と加茂水族館やスタジオセディック庄内オープンセットの入場券を組み合わせた宿泊プランを提供する。
②地域の教育向上への連携
ヤマガタデザイングループが運営する「キッズドームソライ」は、「夢中体験を通じて子どもの個性を育む」を教育理念とし、年間8万人以上が訪れる全天候型の児童教育施設。日産自動車はソライのプラチナサポーターに就任し、活動を支援するとともに、子どもたちが楽しみながら地球環境問題と自動車産業の環境技術について学ぶことのできる「日産わくわくエコスクール」などを提供する。
③防災力強化
ヤマガタデザインは、「スイデンテラス」に『V2H(Vehicle to Home)』(電気自動車からの給電を行う機器)を導入し、上記①で利用している「日産リーフ」の電力を災害による停電時のバックアップ電源として活用し、宿泊者の安全確保に努め、復旧活動に当たる方々を支援する。また、山形日産自動車販売は、災害時に「スイデンテラス」で使用する「日産リーフ」に対して店舗が所有する急速充電器の無料での使用を提供し、防災力の向上に貢献する。
電気自動車を活用した二次交通と防災力強化・環境教育の実施イメージ図
– 日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」ウェブサイト
https://ev.nissan.co.jp/BLUESWITCH/