日産自動車は来たる3月30日、同社初となるホームレースの決勝戦を迎える。そこで同社は、ABB FIAフォーミュラE世界選手権・東京大会の開催を目前に、当該レースに参戦する全11チームをイメージして特別に制作した着物を公開した。
着物の公開は、フォーミュラEに参戦する唯一の日本の自動車メーカーとして、来日するライバルチームを日本ならではのおもてなしの心で歓迎するべく、日本の伝統美に則り、それぞれのチームカラーに着想を得た着物を贈るもの。
起用デザイナーには、過去の自らのコレクションに日本の伝統技術の「絞り染」や「ろうけつ染」などを活かしてきたでありJU-NNA創設者の中村淳氏を起用。同氏がデザインした11着の着物は、東京大会のレース当日に会場で展示される。ロンドンファッションウィークなどで活躍する中村氏の作品は、日本の伝統的な素材に対する技法と、現代的なデザインとの融合が特徴だ。
中村氏は、今回の着物を日本の職人たちと一点一点すべて手作業で制作した。一反の生地を無駄なく使用して作られる着物は、持続可能なレースを目指すフォーミュラE世界選手権の思いとも一致している。
ファッションデザイナーの中村 淳氏は、「着物は日本の文化にとって非常に重要なものです。今回、日産のような日本を代表するブランドから着物のデザインを依頼されたことは、とても刺激的な経験となりました。
このコレクションでは、日本のホスピタリティを表現することを目指し、チームカラーやクルマから着想を得た着物をデザインしました」と述べた。
また日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターのトマソ ヴォルペ氏は、「中村氏のような優れたファッションデザイナーとのコラボレーションが実現したことを嬉しく思います。
初のホームレースはチームにとって非常に重要な一戦です。ライバルチームを歓迎しつつ、レースではしっかり勝利を手にしたいと思います」と語っている。