日産自動車は8月26日、世界の気温上昇を産業革命以前の1.5°C以内にすることを目指す「ビジネス・アンビション・フォー1.5°Cキャンペーン(Business Ambition for 1.5°C)」への賛同を発表した。
日産はカーボンニュートラルの実現について、同社が目指す目標と合致するとして、ビジネス・アンビション・フォー1.5°Cキャンペーンへの賛同を表明。その参加要件であるSBTの認証を取得した。
ビジネス・アンビション・フォー1.5°Cは、世界の気温上昇を産業革命以前のレベルから1.5°C以内に留めることを目指し、2050年までにCO2排出量をゼロとする企業の目標設定を促すキャンペーン。なお同活動に参加するためには、SBTに基づいたCO2の削減目標を設定することが求められるため、SBTイニシアチブ(SBTi/※)による検証で、CO2削減目標が認定され、SBT認証を取得した経緯がある。
日産ではカーボンニュートラルの実現に向け、電動車両と電動化技術の普及促進に取り組む日産は、2010年、グローバル市場に向けた量産型EVの「日産リーフ」を世界で初めて発売し、その後も独自のe-POWER技術の採用を拡大しながら、「日産アリア」など、新型EVの投入を発表。また、電動化技術の採用を積極的に拡大し、2030年代早期には、主要市場である日本や中国、米国、欧州に投入する新型車を、すべて電動車両とすることを目指している。
さらに今年、2025~2026年に開催されるABB FIA Formula E選手権のシーズン12までの長期参戦や、ゼロ・エミッションの実現に向けて360度のソリューションを提供する、EVと再生可能エネルギー、バッテリー生産を統合したEVハブ「EV36Zero」を英国で新設することを発表している。
日産は今後も、新型車や新技術の開発に加え、世界中のパートナーと協力して、再生可能エネルギーによる発電、エネルギー貯蔵、EVバッテリーの2次利用、4Rビジネスの継続的な開発など、EVを中心としたエコシステムの革新と発展に継続して取り組んでいくとしている。
※SBTイニシアチブ(SBTi)は、CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)の協力による、We Mean Business Coalitionのコミットメントの一つ。企業が最新の気候科学に基づいて野心的な排出削減目標を設定できるようにするためのグローバル組織として、世界中の企業が2030年までに排出量を半減させ、2050年までに排出量をゼロにすることを目標に活動。科学的根拠に基づく目標設定のベストプラクティスを定義・推進し、導入の障壁を減らすためのリソースやガイダンスを提供し、企業の目標を独自に評価・承認している。
■(気候変動イニシアティブ:JAPAN CLIMATE INITIATIVE)Race to Zero:https://japanclimate.org/race-to-zero-circle/
■SBTイニシアチブ:https://sciencebasedtargets.org/