日産自動車は8月3日、日産が保有するバッテリー事業およびバッテリー生産工場を、再生可能エネルギー事業者のエンビジョングループに譲渡する契約を締結したと発表した。
契約は日産が、バッテリー事業の譲渡に向けて民営投資機関と進めていた取引を解消したことを受けて締結された。
エンビジョンは、日産の子会社のオートモーティブエナジーサプライ(AESC)や北米日産が保有するスマーナのバッテリー生産事業、英国日産が保有するサンダーランドのバッテリー生産事業を譲り受ける。
この合意を受けてエンビジョンは、日産の追浜や厚木、座間にあるバッテリーの開発や生産技術部門を取得。経営権移転後も、AESCならびに追浜、厚木、座間にあるバッテリーの開発や生産技術部門、さらに米国スマーナと英国サンダーランドのバッテリー生産工場に勤務する全従業員の雇用を継続し、新会社本社および開発拠点は引き続き日本に置かれる予定だと云う。
日産は、同取引の第一段階として2007年に設立した高性能リチウムイオンバッテリーの開発・生産を担うAESCの株式のうち、日本電気(NEC)およびNECエナジーデバイスが保有する49%を取得し、AESCの全株式を取得。その後、労働組合との協議や規制当局の承認を経て、2019年3月29日までに完了する見込みだとしている。
なお、同取引は、日産のAESCの100%子会社化ならびにエンビジョンによるNECエナジーデバイスの全株式の取得等を条件とし、本取引における財務条件は開示されないとのことだ。
また、日産とエンビジョンが株式譲渡契約を締結するにあたり、日産は新会社の株式または持分の25%を保有することで合意している。