日産自動車は7月6日、福島県浜通り地域で実証実験を行っているオンライン配車サービス「なみえスマートモビリティ」に係る子どもの校外活動を活発化させる送迎サービス「スマモビきっず」を7月8日より開始する。
日産は、地域活動の基盤となる公共交通網として、浪江町に暮らす、関わる、訪れる、全ての人に向けたモビリティサービスの実現を目指して2020年度より「なみえスマートモビリティ」の実証実験を行って来た。
そうしたなか学校から町内の施設、また施設から自宅へ送迎するサービス「スマモビきっず」を開始し、子どもの校外時間をより豊かにするための活動を始動させた。
日産が「スマモビきっず」を開始した理由は、浪江町に於いて、子どもたちの自宅から学校間への往復手段が通学バスのみだったことにある。従って子どもたちが学校帰りに児童向け施設等に立ち寄るには、保護者などによる送迎が不可欠だった。
そこで日産は、当地の保護者の負担を軽減し、子どもの自主的かつ活発な校外時間を促進させるライフスタイルに応えた形だ。
上記を踏まえ日産が行うサービスの内容は、まず子どもたちに二次元コード付きキーホルダーを配布。専用の「きっず停留所」でそれを読み取らせることで、スマートフォンなどを持たない子どもでもサービスが利用出来る仕組みとした。
また、端末の情報と管制センターが連動し、子どもの施設への入退館や車両の乗降などを保護者へ通知する仕組みも組み込まれた。同様に保護者がスマートフォンアプリから予め子どもの行先を制限する機能、保護者不在時の帰宅を避けるための帰宅承認機能も備えている他、到着してからも子どもが家に入るまでをドライバーが見届ける。
運行は7月より開講する「和太鼓健康プログラム」、「サッカー教室」、「ミニ四駆ワークショップ」の習い事とあわせて開始。開催場所となる「子どもクラブ」、「権現堂集会所」、「浜通り地域デザインセンターなみえ」の3施設に「きっず停留所」を設置する。
また習い事の主催者にも、本サービスの仕組みを通じて子どもの出欠や保護者との連絡がとれる機能を提供し、円滑な運営をサポートしていく。
「スマモビきっず」概要
開始:7月8日(土)~
運賃:通常と同様
拠点:下記の習い事の開催とあわせて運行
主なサービスの流れは以下の通り
サービス概要(23年7月時点)
運行エリア :浪江町避難指示解除地域
配車 :受付時間
- 日曜休 月~水 8:00~19:30
- 木~金 8:00~21:30
- 土 10:30~21:30
- 祝 10:30~19:30
停留所 :約250か所(デジタル停留所7か所、ミニデジタル停留所13か所)
配車予約方法 スマートフォンアプリ、およびデジタル停留所、ミニデジタル停留所、にて配車予約(事前にユーザー登録が必要)
支払方法 :現金 または PayPay
車両 :日産キャラバン 3台