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日産フォーミュラEチームのオリバー ローランド選手は、ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11のジェッダE-Prixで第3戦で2位、第4戦で1位となり、2戦連続で表彰台に立った。
両レースの勝利によりローランド選手は、ドライバーズランキングで首位に立ち、日産フォーミュラEチームもチームランキングでトップに躍り出た。更に2戦連続での日産とNEOMマクラーレンの表彰台獲得により、日産はマニュファクチャラーズランキングでも2位以下を大きく引き離し首位に立った。
フォーミュラE初のピットブーストが導入された第3戦で、3番手からスタートしたローランド選手はオープニングラップで素早く2位に浮上。11周目にはトップの座を奪った。
その後、チームの完璧なサポートによりピットブーストを完了した後もトップを維持したが、最後のコーナーでエネルギーを温存せざるを得ず、わずかに勝利を逃し2位でゴールした。
第4戦の予選は2位で終え、決勝戦では、序盤は2位の座を維持しながら、後半にはアタックモード戦略を完璧に実行して再び先頭に立った。エネルギーの余裕もあり、ローランド選手は2位との差を約6秒に広げ、独走優勝し前日の惜敗をリベンジした。
今週実施された2戦の結果によりローランド選手のシーズンポイントは68点となり、NEOMマクラーレン フォーミュラEチームのテイラー バーナード選手は第3戦で3位、第4戦でも2位に入り、日産パワートレインによる1-2フィニッシュを達成。マニュファクチャラーズランキングで2位に対して47ポイント差をつけて首位に立っている。
一方、第3戦を12位からスタートしたナトー選手はポイント圏内に進出したが、技術的な違反によるドライブスルーペナルティが彼の進行を妨げ、最終的に20位でフィニッシュした。第4戦では10番手からスタートし、オープニングラップでポジションを上げたが、アタックモードフェーズで失速。密集したフィールドの中で、エネルギーを温存できず、31周のレースを終えて15位でゴールした。
なお木曜日に開催された若手ドライバー向けのセッションFP0では、ガブリエレ ミニ選手が参加し、堅実なセッションを終え、2番目に速いタイムを記録した。
日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ ヴォルペは、「第3戦の2位獲得に続き、第4戦でシーズン2勝目を挙げられたことを非常に嬉しく思います。
特に日産と私たちのイノベーションパートナーであるエレクトロミンにとって重要な会場での勝利です。金曜日の第3戦ではローランドはレースを通して素晴らしいドライブを見せましたが、勝利をわずかに逃しました。ナトーはタイヤプレッシャーのミスがあり、残念ながらドライブスルーペナルティを受けてしまいました。
難しいダブルヘッダーの2レース目である土曜日の第4戦は、前日のデータを活用した調整がうまくいきました。予選でナトーがデュエルに進めなかったのは残念でしたが、ローランドはフロントローに並びました。
戦略は完璧で、必要な時にトラブルを避け、アタックモードを適切なタイミングで使いました。一方ナトーは、10番手スタートは簡単ではなく、エネルギーを温存するのが難しかったため、最後に前に出ることができませんでした。第3戦でのピットブーストは追加の課題を提起しましたが、私たちはうまく管理し、チームが行った準備とその実行力を非常に誇りに思っています。
ジェッダでのダブルヘッダーでは、いくつかの課題があったものの、3つ全てのランキングで首位を保ったまま終えられたことを非常に誇りに思っています。しかし、シーズンの前半の現時点で改善が必要なことも浮き彫りになりました。次回のマイアミに向けて、改善点に取り組みます。相手チームも改善してくるので、私たちも進化を続け、このレベルでのパフォーマンスを維持し、ランキングでの位置を守る必要があります」とレースを振り返った。
またオリバー ローランド選手は、「ジェッダで再び勝利できたことをとても嬉しく思います。予選で2位を獲得できたのは素晴らしいことで、序盤にスリップストリームを活用してエネルギーを温存することができました。
レース中は時折集団内でアグレッシブな瞬間がありましたが、タイミングを見計らって前に出てトラブルを避けました。アタックモードに関する戦略は完璧で、スムーズにフィニッシュするためのギャップを拡大することができました。
ジェッダでの2戦はそれぞれ非常に異なるレースでしたが、マシンは好調で、両日ともに強いパフォーマンスを発揮しました。全てのランキングでリードしているのは素晴らしいことですが、私たちの焦点はレースごとの取り組みを着実に実行し、シーズンの終わりに良い位置にいるために最善を尽くすことです」と語った。
加えてノーマン ナトー選手は、「今回のレースは強力な相手により、全てをうまくまとめることができませんでした。昨日の技術的な違反は悔しく、ポジションを大きく落としてしまい、ピットブーストフェーズで戦略を最大限に活かすことができませんでした。
今日は厳しいレースで、序盤に7位まで上がりましたが、集団内で混乱があり、接触後にいくつかのポジションを失ってしまいました。トップ10に入るために異なるアプローチを試みましたが、うまくいきませんでした。
ポイントを獲得できずに終えるのは悔しいですが、ローランドが証明したようにチームのマシンは競争力があり、自信を感じています。しかし、いくつかの不運やミスが重なり、難しい状況になっています。引き続き努力し、この週末から学び、より良い形で戻ってトップポジションを争いたいと思います」と話している。
最後にガブリエレ ミニ選手は、「興味深いFP0でした。多くのことを学び、セッションを通じて大きく改善しました。ベルリンで運転した車とは全く異なるもので、タイヤのグリップレベルが大きな違いをもたらしました。300kWと350kWのパワーモードでラップを走れたのは良い経験で、チームを助けてスムーズなセッションを完了できたことを嬉しく思います。
自分のパフォーマンスに満足しており、再び車を運転できる機会があればぜひやりたいです。素晴らしいレースを終えたチームにおめでとうと言いたいですし、この調子でシーズンの残りも続いていけることを願っています!」と今後の抱負を語っていた。