日産自動車は7月20日・21日に英国ロンドンで開催されるフォーミュラE世界選手権シーズン10の第15戦と第16戦に参戦する。日産フォーミュラEチームは現在、チームランキングで5位に位置しており、シーズン10終了を目前にして表彰台争いに加わっている。
今シーズンより日産フォーミュラEチームに復帰したオリバー ローランド選手は、シーズンを通して好調な結果を出している。米国ポートランドのダブルヘッダーは体調不良により欠場したが、ローランドの出身国である英国で開催されるロンドン戦で復帰し、シーズン最終戦を良い結果で締めくくることを目指している。
一方でチームメイトのサッシャ フェネストラズ選手は、ポイント獲得を目指して日産フォーミュラEチームで参戦したシーズン2年目を力強く終えることを目標としている。
英国戦のコースは全長2.09キロメートルで、今シーズンにフォーミュラEが開催されたサーキットの中で唯一の屋内外のコースが混在するサーキットとなる。
より具体的には、屋内コースとなるエクセル展示会センターからスタートし、屋外に抜けると歴史的なロイヤルビクトリアドックを周回する。ターン1やターン10-11のシケインはオーバーテイクが期待される場所で、ターン16で再び屋内のコースに戻る格好だ。
なおFP1(フリープラクティス1)は7月19日(金)に開催、予選は15戦、16戦ともに現地時間の12:20に開始され、決勝は両日とも17:00に開催予定だ。
日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ ヴォルペ氏は、「私たちは、チームランキングで3位を獲得するために全力を尽くします。
ロンドンのサーキットは、雨が降ると難度があがる非常にトリッキーでテクニカルなサーキットで、屋内のコースを考慮するとさらに複雑になります。路面に関しても屋内エリアの滑らかな路面に対し、屋外エリアは粗い路面に変わるため、ドライバーは1周毎にそれぞれの路面に適応しなければなりません。
今週末はうれしいことにローランドが復帰し、ドライバーズランキングでも3位以内に入ることを目指して戦います。今シーズンは表彰台を6度獲得し、現在チームランキングで5位に位置していることに満足していますが、最終戦でランキングを更に上げることを目指します」と述べた。
またオリバー ローランド選手は、「ポートランド戦の欠場は、受け入れ難いものでしたが、今は気持ちを切り替え、最終戦に臨む準備が整いました。
今シーズンは表彰台、ポールポジションともに数回獲得しているので、ロンドン戦でも好調な結果を残したいと思います。
ホームでの開催は、地元の友人や家族が観戦に来てくれるのでとても楽しみにしていますが、サーキット上での目標は変わりません。チームとドライバーの順位が非常に厳しい位置にあるため、競争力のある走りを発揮して力強くフィニッシュすることに集中します」と語った。
サッシャ フェネストラズ選手は、「波乱に満ちた今シーズンを良い結果で締めくくることを目標としています。
ロンドンは非常にテクニカルであり、屋内外のコースや、変化する路面が混在するユニークで最も難しいコースの1つです。フィナーレに向けてポイントを獲得し、チームランキングにおいてチームを支援するためにシミュレーター走行に懸命に取り組んでいます」と話している。
ちなみに日産では、今週末のレースに先立ち、日産フォーミュラEチームとドイツの現代作曲家マティアス レーフェルトのコラボレーションによるサウンドトラック「エレクトリック・レガシィ」の「ロンドン・エディション」がリリースすることを明らかにした。
このシリーズはFormula Eのシーズン10の主要開催地をモチーフにしたエディションを作成するもので、それぞれの都市の文化的特徴、ファンの特性やスピリットを曲に反映させると説明している。