日産自動車は11月27日、前シリーズ戦に続き継続参戦を進める「2024/25 ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11」の日産フォーミュラEチームが、イギリスに本拠を置くドライビングシミュレーター企業のDynisma社(ダイニスマ)と提携したことを発表した。
これによりDynisma社は日産フォーミュラEチームに向けて最高のパフォーマンスを約束する最新のレーシングシミュレーター〝Dynisma DMG-1システム〟を提供。更なるシーズン12を包括した参戦体制を拡充する計画だという。実際、レースの世界では、実際にサーキット上で走行できる時間は限りがあるため、最先端のシミュレーターは非常に重要な役割を果たす。
この連携でDynisma社からサポートを受け、ドライバーはレースに向けてより正確でリアルな準備を行うことができるようになる。またチームのエンジニア達はイベント前にセットアップや技術的な変更を最適化することができるようになる。
同発表に際して日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ ヴォルペ氏は、「シミュレーターは、どのフォーミュラEチームにとっても最も重要なツールの一つであり、最高の技術を導入することが非常に重要です。
各レースで実際にサーキットを走る時間は限られているため、ドライバーはそれぞれのレース開催地のサーキットに慣れるために数時間をシミュレーターで過ごします。Dynisma社はこの分野の世界的リーダーであり、彼らと提携は必然でした。
私たちは2030年までフォーミュラE参戦を表明しており、競争力の強化に取り組んでいます。パリの新施設への移転はすでに大きなメリットをもたらしており、私たちの次のステップはアップグレードされたシミュレーターを迎えることになりれます」と述べた。
対してDynisma社のCEO、アシュリー・ウォーン氏は、「当社の使命は、世界で最も没入感のあるシミュレーターを作成し、最も広いバンド幅と最も低いレイテンシーを提供することです。
日産フォーミュラEチームの公式シミュレーターパートナーとなることを大変嬉しく思います。電動レーシングシリーズはEV技術の頂点であり、革新、精度、適応性が成功の鍵です。この急速に進化するレースにおいて勝利を目指す日産フォーミュラEチームをサポートできることを楽しみにしています」と話している。