日産自動車は1月20日、総額2,000億円のサステナビリティボンド(資金用途を持続可能性への貢献する事業に限定した債券)発行に向けた条件を発表した。
個人投資家向け(愛称:サクラ[SAKURA]債)と機関投資家債向け合せて2,000億円にものぼる日産の今回の社債は、同社が昨年7月に発表した“サステナブル・ファイナンス・フレームワーク”に於いて、11月公表のシンジケーション方式のグリーンローンに次ぐ2番目の規模の資金調達になると云う。
日産では、この社債によって調達した資金を、電気自動車(EV)に関する設計、開発、製造を行うための投資や費用、自動運転の開発など、同社フレームワークによって定義された適格なグリーンプロジェクトやサステナビリティプロジェクトに充当。
このフレームワークについては、「グリーンボンド原則(GBP)2021」、「ソーシャルボンド原則(SBP)2021」、「サステナビリティボンド・ガイドライン(SBG)2021」、「グリーンローン原則2021」、「ソーシャルローン原則2021」に適合しており、その適合性については、環境・社会性・ガバナンス(ESG)に関する独立した調査会社であるサステイナリティクス社(Sustainalytics)の外部評価も取得していると云う。
<社債の概要>
■第66回無担保社債(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)(愛称:サクラ[SAKURA]債)
– 対象投資家:個人投資家
– 払込日:2023年2月6日
– 発行予定金額:1,400億円
– 年限:3年
– 主幹事証券:
みずほ証券/SMBC日興証券/三菱UFJモルガン・スタンレー証券
■第67回・第68回無担保社債(特定社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)
– 対象投資家:機関投資家
– 払込日:2023年1月27日
– 発行予定金額:600億円
– 年限:3年、5年
– 主幹事証券:
みずほ証券/三菱UFJモルガン・スタンレー証券/SMBC日興証券/BofA証券
日産は、「人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける」というコーポレートパーパスの実現を目指し、サステナビリティを事業の中核に位置付けるという同社の取り組みの一環として発行した同社債を通じて、電動化技術の革新をより一層加速させ、ユーザーに価値の高い電動車両を幅広く提供することで、移動と社会の可能性を広げていくとしている。