日産自動車の第120回定時株主総会が6月25日、パシフィコ横浜国立横浜国際会議場で開催され、「剰余金の処分」「定款一部変更」「取締役全員(11名)の選任」の3項目についての決議事項が提案され、ルノーが一時棄権を表明し懸案となっていた第2号議案「定款の一部変更」を含む全てが、株主より承認された。
日産は、健全なガバナンス体制の構築を目的に、明確な形で執行と監督・監査を分離することで、意思決定の透明性を向上し、迅速かつ機動的な業務執行を実行するためとして、監査役会設置会社から指名委員会等設置会社への移行のために、定款を一部変更する議案を提案。
この議案に関してルノーは、委員会メンバーの選任にあたりルノーの意向が十分に反映されていないことを理由に、株主総会棄権の意向を表明。
その後、日産は6月21日、独立社外取締役委員会からの指名委員会等設置会社移行後の新しい取締役会の体制に関する提案を受け入れ、任期満了による取締役11名(全員)の選任をルノーに配慮したものに改めた。
その最中には、ルノーとイタリアのFCAとの統合発表やその撤回などもあり、今回、それら紆余曲折を経て、全ての議案が株主により承認された。
第120回定時株主総会に出席した株主数は2,814名で、その所要時間は3時間22分。今回、日産の指名委員会等設置会社への移行と、新たな取締役11名が決定し、取締役11名の内、独立社外取締役がその過半数の7名となった。
[決議事項]
第1号議案 剰余金の処分の件
第2号議案 定款一部変更の件
第3号議案 取締役全員任期満了につき11名選任の件