日本製鉄と完全子会社の日鉄建材、並びに神戸製鋼所と子会社の神鋼建材工業の4社は、来年4月1日を目途に、日鉄建材の道路関連事業(防護柵、防音壁事業)と神鋼建材工業を事業統合することと、その具体的な条件の検討を進めることで、3月4日に基本合意した。
公共投資の継続的縮小や人口減少等により、道路建設の更なる縮小が予想されることから、互いの経営資源を統合し、道路関連事業の競争力強化を図る。
今後4社は、下記基本条件をもとに、具体的な条件について協議し、合意する予定。なお、統合は、関係当局の事前承認等を条件としている。
[統合の基本条件]
(1)統合の対象範囲及び統合方式:
統合対象は、日鉄建材の道路関連事業と神鋼建材工業の全事業。統合方式は、日鉄建材を吸収分割会社、神鋼建材工業を吸収分割承継会社とする吸収分割を基本とし、最終契約で定める。
(2)統合期日:2021年4月1日(予定)
(3)統合後の出資比率:統合会社の出資者及び出資比率は以下を予定。
・日鉄建材株式会社 65%
・株式会社神戸製鋼所 35%
統合会社は日鉄建材の連結子会社に、神戸製鋼所の持分法適用関連会社となる。
(4)商号:日鉄神鋼建材株式会社
(5)本店所在地:東京都千代田区外神田
[事業再構築の主な内容]
統合にあたり、以下施策等を行い事業基盤とコスト競争力を強化する。
(1)営業等統合・効率化
営業拠点(本社・支店)の集約を含めた営業人員及び技術・開発・管理スタッフの効率化。
(2)製造最適化
①防護柵の製造について、東日本地区は野木(日鉄建材)、西日本地区は尼崎(神鋼建材工業)を基本とした東西2拠点体制とする製造最適化。
②西日本地区の尼崎工場への製造拠点集約に伴い、日鉄建材の大阪製造所の防護柵製造設備を統合後2年後を目処に休止。
[統合当事会社の概要]
<日鉄建材>
– 商号:日鉄建材株式会社
– 事業内容:
軽量形鋼、角形鋼管、デッキプレート、防護柵、防音壁、土木商品、基礎杭、防災商品、意匠鋼板、ビテイ商品、ポール商品、ニッテックスの製造販売 等
– 設立年月日:1973年4月20日
– 本店所在地:東京都千代田区外神田四丁目14番1号
– 代表者:代表取締役社長 中川 智章
– 資本金:5,912百万円
– 大株主及び持ち株比率:日本製鉄 100%
<神鋼建材工業>
– 商号:神鋼建材工業株式会社
– 事業内容:防護柵、防音壁、景観製品、グレーチング、防災製品、構造材製品の製造販売 等
– 設立年月日:1949年9月1日
– 本店所在地:兵庫県尼崎市丸島町46番地
– 代表者:代表取締役社長 工藤 寛
– 資本金:3,501百万円
– 大株主及び持ち株比率:神戸製鋼所 96.8%/神鋼商事株式会社 2.7%
■日鉄建材:https://www.ns-kenzai.co.jp/
■神鋼建材工業:http://www.shinkokenzai.co.jp/