自動運転EVバスARMA(アルマ)
日本工営とマクニカは2月15日、芙蓉総合リースと芙蓉オートリースから提供された自動運転EVバスを活用した実証実験を茨城県常陸太田市で実施すると発表した。
この実証実験は、将来的な常陸太田市中心市街地への自動運転EVバス導入を見据えて、常陸太田市( 企画部 企画課 )が公募した「令和4年度 常陸太田市街地自動運転導入調査業務」を元にした実証実験。同地区での自動運転EVバス活用の可能性について検証する。
具体的には2月17日から常陸太田市中心市街地にて、ハンドル・アクセル・ブレーキのないNAVYA社製自動運転EVバス「ARMA( アルマ )」を運行すると共に、常陸太田市役所内に設置するディスプレイを介した遠隔監視も試行的に実施する。
ARMAは自動運転EVシステムを搭載した自動運転シャトルバス。純粋なBEV( 電気自動車 )であり、1回の充電で約9時間( 100キロメートル )の自動走行が可能だ。
同プロジェクトで日本工営は、これまでの自動運転移動サービスに係る実証実験運営等の実績を生かして自動運転バスの運行に係る準備、運営、効果検証を行う。
共に運行に参加するマクニカは、自動運転EVバスの運行と自動運転走行に必要なデータ取得・セットアップ、技術的資料・取得データを提供する。
また車両運行に伴い、実走行データをマクニカ製遠隔監視システム「マクニカモビリティデータプラットフォーム」に連携させる事で、自動運転EVバスの走行情報をリアルタイムに離れた場所で確認することも可能としていく。
上記のマクニカモビリティデータプラットフォーム( 遠隔監視システム )とは、車両に取り付けられたセンサー( GPS、カメラ等 )と、車両のCAN情報( 車速、回転数、ステアリング舵角等 )を収集。
高品質な伝送方式を用いてクラウドへデータを保存する事で、監視者1人が遠隔からクラウドにアクセスしてリアルタイムで複数車両のモビリティの状況確認が出来る仕組み。
その他、蓄積されたデータから過去の状況確認、データ分析、AI活用にも応用活用出来る。マクニカでは、この遠隔監視システムを活用する事で、近年の社会課題となっている働き手不足の解消を目指している。
更に芙蓉リースと芙蓉オートリースは、マクニカと3社で業務協定を締結した「自動運転実証実験支援サービスプログラム」により自動運転EVバスを提供する役割を担う。
実証実験の概要
日程:2023年2月17日(金)~2月23日(木・祝)
時間:8時45分~16時30分頃(1日14便程度)
自動運転車両:自動運転EVバスARMA(フランスNAVYA社製)
走行ルート:常陸太田市役所とJR常陸太田駅の間を往復するルート(片道約1.3キロメートル)
運行ダイヤ:下記表の時間帯に運行する。
自動運転EVバスARMA(フランスNAVYA社製)
全長:4,750mm
全高:2,650mm
全幅:2,110mm
重量:2,400kg
車両総重量:3,450kg
乗客人数:最大7人
動力源:電動モーター
最高速度:18km/h(運行時は平均速度10km/h程度)
自動運転レベル:レベル2
その他:緊急時は同乗のドライバーが手動介入