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2023年2月15日【社会インフラ】

日本工営とマクニカ、常陸太田市で自動運転EVバス実証

坂上 賢治

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自動運転EVバスARMA(アルマ)

 

日本工営とマクニカは2月15日、芙蓉総合リースと芙蓉オートリースから提供された自動運転EVバスを活用した実証実験を茨城県常陸太田市で実施すると発表した。

 

この実証実験は、将来的な常陸太田市中心市街地への自動運転EVバス導入を見据えて、常陸太田市( 企画部 企画課 )が公募した「令和4年度 常陸太田市街地自動運転導入調査業務」を元にした実証実験。同地区での自動運転EVバス活用の可能性について検証する。

 

 

具体的には2月17日から常陸太田市中心市街地にて、ハンドル・アクセル・ブレーキのないNAVYA社製自動運転EVバス「ARMA( アルマ )」を運行すると共に、常陸太田市役所内に設置するディスプレイを介した遠隔監視も試行的に実施する。

 

ARMAは自動運転EVシステムを搭載した自動運転シャトルバス。純粋なBEV( 電気自動車 )であり、1回の充電で約9時間( 100キロメートル )の自動走行が可能だ。

 

同プロジェクトで日本工営は、これまでの自動運転移動サービスに係る実証実験運営等の実績を生かして自動運転バスの運行に係る準備、運営、効果検証を行う。

 

 

共に運行に参加するマクニカは、自動運転EVバスの運行と自動運転走行に必要なデータ取得・セットアップ、技術的資料・取得データを提供する。

 

また車両運行に伴い、実走行データをマクニカ製遠隔監視システム「マクニカモビリティデータプラットフォーム」に連携させる事で、自動運転EVバスの走行情報をリアルタイムに離れた場所で確認することも可能としていく。

 

上記のマクニカモビリティデータプラットフォーム( 遠隔監視システム )とは、車両に取り付けられたセンサー( GPS、カメラ等 )と、車両のCAN情報( 車速、回転数、ステアリング舵角等 )を収集。

 

高品質な伝送方式を用いてクラウドへデータを保存する事で、監視者1人が遠隔からクラウドにアクセスしてリアルタイムで複数車両のモビリティの状況確認が出来る仕組み。

 

その他、蓄積されたデータから過去の状況確認、データ分析、AI活用にも応用活用出来る。マクニカでは、この遠隔監視システムを活用する事で、近年の社会課題となっている働き手不足の解消を目指している。

 

更に芙蓉リースと芙蓉オートリースは、マクニカと3社で業務協定を締結した「自動運転実証実験支援サービスプログラム」により自動運転EVバスを提供する役割を担う。

 

実証実験の概要
日程:2023年2月17日(金)~2月23日(木・祝)
時間:8時45分~16時30分頃(1日14便程度)
自動運転車両:自動運転EVバスARMA(フランスNAVYA社製)
走行ルート:常陸太田市役所とJR常陸太田駅の間を往復するルート(片道約1.3キロメートル)

 

運行ダイヤ:下記表の時間帯に運行する。

 

自動運転EVバスARMA(フランスNAVYA社製)

全長:4,750mm
全高:2,650mm
全幅:2,110mm
重量:2,400kg
車両総重量:3,450kg
乗客人数:最大7人
動力源:電動モーター
最高速度:18km/h(運行時は平均速度10km/h程度)
自動運転レベル:レベル2
その他:緊急時は同乗のドライバーが手動介入

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。