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2024年7月10日【エネルギー】

日本高圧電気、貨物EV向け充電拠点のための設備実証を開始

坂上 賢治

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配電機器メーカーの日本高圧電気とENEOSは7月10日、日本初の「EVトラック対応の商用車向け共用充電ステーション」を設置し、運用の実証実験を共同プロジェクトとして開始した。

 

ちなみに通常、急速充電設備を備えた充電ステーションを運営するためには、地上設置型で箱状の高圧受電設備(キュービクル)を必要数設けるのが一般的となっている。

 

しかし燃料給油も並行して行うタイプの既存のサービスステーションや、トラックステーションのような場所では、安全性担保の観点から地面に高圧受電設備を置くことが難しい。

 

またトラックの出入りをスムーズにするため、地上部には大型車両が行き交える広いスペースを確保しなければならず、従来の地上設置のキュービクル型では、設置場所自体の確保が、そもそも困難だという課題がある。

 

 

上記のような課題は、既存の燃料補給所のサービスステーションでは例外なく当てはまるものであり、ENEOSもそうした設置スペースの課題解決を模索してきた。

 

そうしたなかで愛知県大府市に本社を置く配電機器メーカーの日本高圧電気は、ENEOSが抱えるスペース上の課題に対し、柱上に設置する高圧受電装置を提案。これにより、地上にキュービクル型の充電器を複数設けることが不要となり、例え狭小地であってもコンパクトかつ安全に高圧受電装置を設置することが実現できる。

 

これを提案した日本高圧電気は、日本各地の電力会社および鉄道会社を取引先に持ち、柱上の高圧受電装置の設置では豊富なノウハウを持っている。また主力製品の高圧カットアウトは国内50%以上のシェアを占め、20年以上前より再生エネルギー分野にも大いに注力してきた。

 

柱上に設置する柱上高圧受電設備(遮断器)

 

柱上高圧受電設備を採用している様子の写真

 

そんな日本高圧電気の柱上設置型・高圧受電設備の特徴は以下の通り

– 既存の電柱上に高圧寿点設備を設ければ、地上に置く高圧受電設備が不要となる。
– このような新しい受電の形であれば、狭小地でも高圧受電設備を導入できる。
– 柱上高圧受電装置でEV普及が進み、クリーンエネルギーの利用拡大に寄与する。

 

この柱上設置型・高圧受電設備について日本高圧電気では、「柱上受電という新しい受電の形を通じて、従来の設置スペースの制約を超え、より多くの場所で高圧受電設備を導入できるようになります。

 

これにより、EVの普及が進み、クリーンエネルギーの利用拡大に寄与することが期
待されます。日本高圧電気は、今後もクリーンエネルギーのさらなる利用促進に貢献したいと考えています」と話している。

 

日本高圧電気株式会社
本社所在地:愛知県大府市柊山町8丁目288番地
電話番号:0562-45-5595
代表者名:中根正喜
上場:未上場
資本金:1億円
設立:1956年03月

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。