日通は12月14日、関西エアポートが主催するKIX Pharmaコミュニティに参画し、IATAが提唱する医薬品輸送品質認証「CEIV Pharma」の2021年中の取得を目指すと発表した。このCEIV Pharmaとは、IATA(国際航空運送協会)が策定した医薬品の航空輸送に関する品質認証制度で、世界各国で異なる医薬品の保管・輸送基準(GDP)を包括した高い基準を定めているもの。
医薬品業界では、医薬品の適正な流通基準であるGDP(Good Distribution Practice)がEUで法制化されており、日本においても2018年12月28日に日本版GDPガイドラインが発出されるなど、原料や素材の調達から最終消費者への供給に至るまで、厳格な管理がグローバルレベルで要求されている。
同社は、「日通グループ経営計画2023~非連続な成長”Dynamic Growth“ ~」において、医薬品産業を重点産業と位置付け、医薬品物流の全体最適を実現する医薬品サプライネットワークの構築を進めている。
また核となる医薬品センターの建設も進んでおり、既に九州が竣工し、続く西日本、東日本、富山も完成間近。今回、西日本のゲートウェイである関西国際空港において、世界各国のGDP基準を包括した同認証を取得することで、より安全で高品質な医薬品輸送サービスを、グローバルに提供していく構えだ。