中日本高速道路(NEXCO中日本)は10月27日、寒冷地に於ける除雪作業の一層の省力化に向けて中部電力と共同実施している、融雪システム(開発:ホクスイ設計コンサル)の改良に関する新たな実証試験を、11月より開始すると発表した。
ホクスイ設計コンサルの融雪システムは、路面下に設置した空間に、換気扇から排気さる建物内の暖房熱を直接送り込んで路面の雪を融かすというもので、一般的に用いられている温水ボイラや電気ヒータを使用した融雪方式と比較して、ランニングコストを最小限に抑えつつ、省エネルギーで融雪できると云う。
NEXCO中日本と中部電力は、昨年11月から高速道路のパーキングエリア(以下、PA)の歩道部に、この融雪システムを設置。設置に際して、路面下の空間に市販の輸送用パレットを活用することで、イニシャルコスト抑制や除雪作業の省力化、歩行者の安全確保など、システムの改良に向けた実証試験に取り組んできた。
今回の実証試験では、11月から2022年3月の間、NEXCO中日本が管理するE41 東海北陸自動車道の松ノ木峠PA(上り)(※タイトル写真)に於いて、更なる融雪性能の向上を目指し、配管系統の改善や通気性能の良いブロックの採用など、新たな技術的な改良を加え、歩行者の安全性向上を図りつつ、省エネルギー化と一層のコスト削減に取り組む。
NEXCO中日本は、今後も実証試験を通じてこの融雪システムの改良を進め、他のSA・PAへの展開を目指すとしている。
■(NEXCO中日本)排熱を利用した融雪システムの概要(PDF):https://www.c-nexco.co.jp/images/news/5273/d54587c7dfb3507e29cdf653b282e641.pdf
■ホクスイ設計コンサル:http://www.hokusui-p.com/