NEXCO中日本(中日本高速道路)は、2月21日、「Bluetooth(※1)を用いた所要時間提供システム」を、集中工事・リニューアル工事区間等に本格導入すると発表した。
このシステムの活用により、高速道路の情報板などの所要時間の表示が、より高い精度でできるようになると云う。
現在、高速道路の所要時間情報は、車両感知器により計測し提供しているが、その設置間隔はある一定以上の長さであることから、工事等により発生する正確な渋滞区間の把握が難しい場合や、停滞時の僅かな速度の違いの把握が難しい場合があると云う。
そこで、携帯端末やカーナビなどが発するBluetoothの普及に着目、同社グループ会社の中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京が、「Bluetoothを用いた所要時間提供システム」を開発した。
同システムでは、走行車両に搭載された携帯端末やカーナビなどが発するBluetoothのMACアドレス(※2)を、高速道路脇に設置した複数の受信機で受信、同一のMACアドレスの通過時刻の差から所要時間を算出する。
取得したデータは、受信機内で暗号化され、インターネットを経由して道路管制センターに送信、そのデータ分析して、情報板や簡易LED標識で表示する。
これまでに、集中工事・リニューアル工事等で試行導入をおこなった結果、より高い精度での所要時間の計測が可能になったと云う。
また、汎用のBluetoothという近距離無線通信規格を使っているため、価格が低廉で、設置や維持管理が容易であるため、範囲や期間が限定されている工事等に有効な手法だとしている。
※1)Bluetooth:デジタル機器用の近距離無線通信規格
※2)MACアドレス:Media Access Control address・個体識別ID
[試行導入した主な事例]
– 東名集中工事、中央道集中工事(2014年度~)
– 横浜町田IC出口ランプ(2017年度~)
– 圏央道昼夜連続工事(2017年度~)
– 東名・中央道・北陸道リニューアル工事 (2016年度~)
[今後の導入予定(2018年度~)]
– 集中工事、大規模工事車線規制
– リニューアル工事