NEXCO中日本(中日本高速道路)は11月13日、同社八王子支社が発注した橋梁の耐震補強工事で判明した鉄筋が不足する施工不良について、同社が独自に調査(鉄筋探査)を行った結果、新たに橋梁の下部工3基で鉄筋が不足する施工不良が判明したと発表した。
今回新たに鉄筋が不足する施工不良が判明した橋梁は、いずれもE20 中央自動車道(中央道)を跨ぐ跨道橋(こどうきょう)。大規模な地震が発生した際に落橋または倒壊しないように補強を施したもので、同社では通常時の安全性には支障がないとしている。
すでに、補強部の一部にひび割れが発生した箇所については、万が一に備え、応急措置として高速道路本線へのコンクリート片の落下を防ぐための防護を実施している。同社では、今回の施工不良が発生した事象を受けて、原因究明と再発防止策のあり方を検討するための外部有識者(学識経験者および弁護士)による調査委員会を設置することとした。調査委員会の詳細については、追って発表される。
また、同社では、施工不良箇所の再施工を行い、工事受注者に再施工に係る費用を損害賠償請求することとしている。
■施工不良が判明した耐震補強工事の概要
【工事名】中央自動車道 天神橋他6 橋耐震補強工事(平成30年度)
【工事期間】2018年8月29日から2020年10月28日まで
【工事受注者】株式会社大島産業
■施工不良箇所の状況
(1)新たに施工不良が判明した工事目的物
1)跨道橋「緑橋A2 橋台(上り線側)」
【調査理由】 10月30日(金)にひび割れを確認したため
【調査指示日】 2020年11月4日(水)
【調査指示内容】鉄筋探査による配筋状況の確認
【調査実施日】 2020年11月7日(土)
【工事受注者による調査】 2020年11月9日(月)
■調査結果
・鉄筋1本(D16-7,090)の不足を確認
・鉄筋2本(D16-7,090)の位置のずれを確認
・ひび割れを5箇所確認(最大 幅0.6mm、長さ1.5m)